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議会報告 政治・経済

施行71年目を迎えた「占領憲法」2018/05/03    

本日(5月3日)、占領憲法(現行憲法)施行から71年目を迎えます。

改めて、占領憲法について考えてみたいと思います。

1907年、我が国及び米国を含めた連合国は『陸戦の法規慣例に関する条約』、いわゆるヘーグ条約を締結しています。

締結された場所がオランダのヘーグだったので、「ヘーグ条約」です。

この条約の付属書『陸戦の法規慣例に関する規則』第43条には、「占領地の法律の尊重」が謳われています。

「国の権力が事実上占領者の手に移りたる上は、占領者は、絶対的の支障なき限、占領地の現行法律を尊重して、成るべく公共の秩序及生活を回復確保する為施し得へき一切の手段を尽くすべし」(『陸戦の法規慣例に関する規則』第43条)

現行憲法が、この『陸戦の法規慣例に関する規則』第43条に反して制定されたことは言うまでもありません。

さて、我が国は、1945年8月14日に『ポツダム宣言』を受託して連合国に降伏しました。

この降伏を「無条件降伏」とする人たちがいますが、大いなる間違いです。

少し解説が必要です…

ポツダム宣言では、その第13項において「全日本国軍隊の無条件降伏」が要求されています。

そのために「連合国の指定すべき日本国領域内の諸地点は、当初の基本的目的の達成を担保するために、これを占領する」(ポツダム宣言第7項)としています。

つまりポツダム宣言は、日本軍の武将解除などの目的のため、日本の一部の地域を占領し、その地域内における統治権を制限することを限度とする「一部軍事占領」を意味しています。

よって、日本の国土全部を占領し、日本の統治権自体の全部の制限、即ち「完全軍事占領」を意味するものではありません。

もっと平たく言えば、ポツダム宣言は、“日本国軍隊”の無条件降伏を言ってるのであって、日本国及び日本政府の無条件降伏を言っているのではありません。

そもそも我が国は『ポツダム宣言』という有条件によって降伏しているのです。

ところが占領軍は、このポツダム宣言第7項に反して「完全軍事占領」を行い、国際法違反となる「占領下での憲法改正」を行いました。(むろん「完全軍事占領」も国際法違反)

こうした占領軍による違反行為に対し、我が国として一切の抵抗ができなかったのは、ポツダム宣言を受託した直後で速やかに武装解除が進んでいたからです。

加えて、ポツダム宣言第10項には「民主主義的傾向の復活強化に対する一切の障礙を除去すべし」とありますので、連合国が要求していたのは帝国憲法(明治憲法)の改正ではなく、帝国憲法の運用面における支障を取り除くことにありました。

よって、帝国憲法の存在が「絶対的の支障」ではなかったことは明らかです。

このことからも、マッカーサー元帥(占領軍)の強制によって制定された現行憲法は、このヘーグ条約に違反していることになります。

補足しますが、ポツダム宣言と降伏文書には、ヘーグ条約を排除する規定もなければ、占領下において憲法改正を義務付ける規定もありません。

それどころか、「民主主義的傾向の復活強化に対する一切の障礙を除去すべし」(ポツダム宣言第10項)として、帝国憲法秩序による「復活強化」を規定していたのです。

即ち、ポツダム宣言及び降伏文書は、ヘーグ条約と同様に帝国憲法の改正についてはこれを肯定していなかったわけです。

ヘーグ条約、ポツダム宣言、降伏文書、これらの公文書は現行憲法が憲法に値しないことを裏付けています。

しかしながら、この71年間、現行憲法の無効性に関する議論が充分に尽くされてこなかったのは誠に残念です。

議論されるべきは、あくまでも無効性であって「護憲」でも「改憲」でもないはずです。