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議会報告 政治・経済

日本政府の純債務残高対GDP比は「ゼロ」2018/04/18    

財務省がことさらに喧伝するお約束のグラフ…

そのグラフとは、政府の「債務残高の国際比較(対GDP比)」です。

上のグラフを示しつつ、財務省は次にように解説を加えて国民に警鐘を鳴らします。

「債務残高の対GDP比をみると、1990年代後半に財政健全化を着実に進めた主要先進国と比較して、我が国は急速に悪化しており、最悪の水準になっている」

だからこそ緊縮財政が正義なんだ、と彼らは言うわけです。

更には、主要先進国の政府債務残高は概ね対GDP比で100%以下であるのに対し、日本だけが200%を超えて突出している…だから「シャッキンでタイヘンだぁ~」と続きます。

とはいえ、「日本は破綻するぅ~」と言われ続け今年で23年が経ちますが、未だ破綻の兆しは見えません。

いったい、いつになったら破綻するのやら。

それどころか、政府債務対GDP比が日本よりも低いイタリア(133.4%)の破綻のほうが先にとりざたされている始末です。

ご承知のとおり、ギリシャなどは日本よりも政府債務対GDP比が低かったにもかかわらず、既に破綻(デフォルト)しています。

財務省は「ギリシャよりも政府債務対GDP比の高い日本は大変だぁ」と言ってきましたが、むしろ「ギリシャは既に破綻しているのに、どうして日本は未だに破綻しないのか」という疑問を持つべきだと思います。

その答えは簡単で、ギリシャの政府債務は共通通貨ユーロ建てであったのに対し、日本政府の政府債務は100%自国通貨建てだからです。

IMF(国際通貨基金)は、中央銀行が保有する「自国通貨建て国債」について、デフォルト(債務不履行)の確率を「ゼロ」と定義しています。

そのIMFが公表しているデータで、政府の債務残高対GDP比」をみるとどうなるでしょうか。

下のグラフのとおりになります。

IMFは、日本政府の純債務残高対GDP比を119.8%(2016年時点)としていますが、この統計では、差し引かれている政府保有資産は金融資産(通貨、SDR、預金、保険・年金資産、貸付金、債権、ゴールド)だけのようです。

政府が保有する資産は何も金融資産だけではありません。

各種の固定資産もあります。

それらを加味して、改めて日本政府の純債務残高対GDP比を計算してみると…

まず、日本政府(地方政府も含む)の債務残高は約1,300兆円。

次いで、日本政府の資産は、金融資産及び固定資産を含めて約900兆円

なので、日本政府の純債務残高は約400兆円になります。

ですが、日本政府の子会社である日本銀行(中央銀行)が保有している国債もまた立派な政府資産です。

日本銀行の国債保有比率は既に45%を超えていますので、金額にすると約400兆円です。

それを更に差し引きくと…

驚くなかれ、日本政府の純債務残高対GDP比は「ゼロ」です。

日本政府の負債問題など、所詮はその程度の話しなのです。

更なる注目点は、前述のIMFのグラフ(政府の純債務残高対GDP比)をみると、日本政府の純債務残高対GDP比が上昇したのは、1995年に当時の橋本内閣が「財政危機」を宣言してからのことです。

即ち、債務残高が増えた結果として「財政危機」が宣言されたのではなく、「財政危機」を宣言して緊縮財政をはじめたからこそ、日本経済がデフレに突入してしまい、政府の債務残高が増えていったのです。

つまり、財政危機を理由に緊縮財政を主張する財務省のロジックは全くの間違いなのです。