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議会報告 川崎市政

「限界都市」という汚名2018/04/02    

武蔵小杉は、川崎市の中央部に位置しており、JR南武線・横須賀線及び東急東横線・目黒線が交差する重要な交通結節点でもあります。

この地域を川崎市は、「総合計画」において、川崎駅周辺地区及び新百合ヶ丘駅周辺地区とともに「都市の活力向上による持続可能なまちづくりを推進する地区」と位置付けています。

いつもながら、文句は実に立派です。

ところが、その武蔵小杉が、本日の日本経済新聞に「限界都市」として紹介されています。

『住みたい街・武蔵小杉の憂鬱 人口急増が生んだひずみ
限界都市 NIKKEI Investigation
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO28710620Y8A320C1EA8000/

超高層住宅(タワーマンション)が次々に建つ大都市圏。それぞれの街に目をこらすと、局所的な人口急増に対応しきれず、さまざまなひずみが生まれている姿が浮かんでくる。そのひとつが近年急激に開発が進む川崎市の武蔵小杉駅周辺だ。通勤客が駅からあふれ、周辺住民はマンションによる風害や日陰に悩む。(後略)』

ご承知のとおり、この2~3年、武蔵小杉駅の通勤時間帯の混雑が大きな社会問題として報じられています。

特に深刻な混雑として取り上げられているのが、横須賀線・湘南新宿ラインが発着するホームで、同ホームに直結する新南口では朝の通勤時間帯に、改札に通勤客の長蛇の列ができるほどに混雑しています。

要するに、狭いホームから人が溢れ、その混雑が改札口にまで及んでしまい、今や改札口にすら入ることができないという始末です。

さすがにJR東日本は、混雑解消のため、新南口への臨時改札口の新設と南武線立川方面ホームの拡幅工事に着手していますが、それによって完全に混雑が解消される保証はありません。

また列車の混雑率も悲惨です。

例えば、南武線の武蔵中原駅から武蔵小杉駅間の混雑率は188%で、横須賀線の武蔵小杉駅から西大井駅間の混雑率は191%となっており、それぞれ首都圏のJR線でワースト3位と2位に位置しています。

とりわけ、川崎市域を縦貫する南武線は未だ6両編成で走っていますので、連続立体交差事業等によって沿線各駅のホームを一斉に改良しないかぎり、抜本的な混雑緩和は不可能かと思われます。

むろん、その予定はありません。

武蔵小杉駅から川崎駅間については計画中ですが、川崎以北については予定なし。

よって、川崎以北の南武線の各駅は8両・10両編成には対応できませんので、南武線は永遠に6両編成で走ることになります。

武蔵小杉の開発によって、約7,000世帯分のタワーマンションが乱立しましたが、新たな商業施設等を含めて、デベロッパーなど民間部門の投資費用は少なくとも5,000億円を超えていることでしょう。

その一方、国や川崎市などの行政機関が、武蔵小杉駅前広場新駅設置に投じた費用はわずか約150億円です。

詰まるところ、国や川崎市などの行政機関が公的投資をケチり、武蔵小杉駅周辺の開発を民間任せにしたことのツケを、新住民やJR線利用者が払わされています。

公的投資を軽んじた行政運営は、結果、民を苦しめます。