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議会報告 川崎市政

観念論との闘い2018/04/01    

戦国武将・伊達政宗は、18歳で家督を継いだ後、瞬く間に奥州の半分を平らげ領土を拡大し、わずか23歳にして120万石の大大名になりました。

その後、奥州の覇者として君臨しつつ、ついには天下を狙うも時すでに遅しで、名実ともに織田信長の後継者となっていた豊臣秀吉の軍門に下らざるを得ませんでした。

もしも政宗があと10年早く生まれていれば、存分に天下を狙えたであろうと言われています。

さて、政宗といえば、いわゆる“独眼竜”の異名をもっています。

おそらく多くの日本人の政宗に対するイメージは、「黒い眼帯をしている政宗」だと思われます。

昭和に入って、政宗の墓所(瑞鳳殿)が戦災で焼け復元されたとき、同時に政宗の遺骨調査も行われました。

政宗は幼少期に天然痘を患ってしまい、右目を失明してしまったことは有名です。

その後、失明した政宗の右目を家臣が小刀でくりとった、という逸話が残っています。

ところが、その逸話は嘘であったことが昭和の遺骨調査によって明らかになりました。

政宗が幼少期に右目を患ったのは事実のようですが、その後も右目の眼球はちゃんと存在していたようで、ましてや眼帯などはしていなかったそうです。

私たちが「黒い眼帯をした政宗」をイメージするのは、1987年のNHK大河ドラマ「独眼竜政宗」で、渡辺謙さんの演じた政宗が黒い眼帯をしていたからでしょう。

政宗の眼帯説には何ら史実的な根拠はなく、NHKによると演出上の都合で眼帯をつけさせたとのことです。

テレビによるイメージ操作の大きさは計り知れません。

しかしながら、発掘調査等が行われ、正しい知識をもった人たちによる科学的な検証が為されれば、真実が明らかになって合点が行きます。

因みに私は頭蓋骨から復元された政宗の顔を見たことがあります。

そこから、ドラマで見た政宗のイメージと、史実に基づく政宗のイメージとの大きな違いを感じたものです。

一方、正しい知識をもった人たちによる科学的な検証が既に為されているにも関わらず、世のイメージが全くといっていいほど変わらないもが存在しています。

いわゆる「クニのシャッキン問題」です。

あらゆる見地から、我が国(政府)に深刻な財政問題など存在していないことは既に証明されているのに…

「国が借金で大変なら、自分の住んでいる自治体も借金で大変なのに違いない」というイメージを持ってしまわれるのでしょうか、本市においても多くの市民や議員の皆さんが「川崎市も借金が嵩んでいて財政事情は厳しいに違いない」と思い込んでおられます。

政治の難しさは、いったん浸透してしまった誤ったイメージ(観念)を覆すことの難しさにあることを痛感します。

「〇〇に違いない…」というイメージ論(観念論)との闘いはこれからも続きます。