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議会報告 政治・経済

歳出の抑制ではなく、歳入の拡大を2018/03/26    

主流派経済学は、おカネというものを、商品を購入するための「交換用商品」とみなしています。

現に、主流派経済学(経済自由主義)の祖師であるアダム・スミスはそう言っています。

要するに、おカネは「モノ」の一つであると。

とごろが、現実の経済では、おカネは「モノ」としてではなく「負債」として流通しています。

ご承知のとおり、私たち日本国民が普段から使っている千円札とか五千円札などに紙幣には「日本銀行券」と印刷されています。

これは、そのお札が日本銀行の負債であることを示しています。

日本銀行にとって負債なら、誰が債権者なのか。

むろん、その紙幣を所有している人です。

例えば、Aさんが八百屋さんでメロン(一個1,000円)を購入するとき、メロンを手にしたおAさんは八百屋さんに対して1,000円の負債を瞬間的に抱えるのですが、所持している1,000円札(日銀に対する債権)を渡すことで八百屋に対する負債が相殺されます。

このとき、日銀に対する1,000円の債権がAさんから八百屋さんに移ったことになります。

このように、私たちは手にしている「日銀の負債(所持者にとっては債権)」によってモノやサービスを購入しています。

即ち、おカネの正体は「負債」であって「交換用商品」ではありません。

因みに、おカネを交換用商品と定義したのがアダム・スミスであったことから、「この間違いはアダムの罪だ」と揶揄されています。

デフレとは、おカネ(負債)の価値が上昇し、その対価としての物価の価値が下落していく経済状態のことです。

このデフレを解消しないことには、経済が成長できず税収が増えていきません。

これまで日本政府の債務対GDP比率が拡大してきたのはこのためです。

ただし、ここのところの日本銀行による国債購入によって実質的な政府の債務対GDP比率は低下しています。

さて、上昇し続けるおカネ(負債)の価値を下げるにはどうすればいいでしょうか。

おカネ(負債)の量を増やせばいい。

では、どのように増やすのか?

それが現在の為政者たちには解らない。

解らないものだから、むしろおカネ(負債)の量を上昇させるような政策ばかりを断行しています。

その政策とは、例えば増税であり、例えば歳出削減です。

いずれも市中からおカネ(負債)を吸い上げ、その価値を高める政策です。

市中からおカネ(負債)を吸い上げていいのは、経済がインフレ状態のときだけです。

デフレが脱却されないまま更なる歳出カットが断行されてしまうと、経済は益々デフレ化し税収は減っていきます。

いつまで、このようなことを繰り返すのでしょうか。

事この期に及んで、未だに次のようなことが政府内で議論されています。

『歳出に1兆円の抑制余地 政府、財政計画を中間評価
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO28557330V20C18A3NN1000/

政府は2016年から進める経済・財政一体改革の中間評価をまとめた。1人あたりの医療費や介護費を全国的に見て低い県を目指して下げるなどの施策を進めれば、20年度までに追加で1兆円強の歳出抑制ができるとする。(後略)』

デフレを脱却して経済が成長できれば、自ずと税収は増えていきます。

歳出を抑制する政策ではなく、歳入を拡大する政策へと転換してほしい。