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議会報告 川崎市政

経路依存性に陥った財政論2018/03/09    

パソコンやタイプライターのキーボードの配列は、左上からQWERTYUとはじまり、一番下の段でZXCVBNMの順で終わります。

実は、このアルファベットの配列には、何かしらの理論的根拠があるわけではありません。

タイプライターの初期の段階において、この配列に決められて以降、ずっとそのまま固定化されているものです。

このように、いったん標準化され固定化されると、例えそれよりも効率的で優れた文字配列が発見されたとしても絶対に変わることがない、という現象を「経路依存性」と言います。

この「経路依存性」というのは実にやっかいなもので、特に政治思想、経済思想、財政思想などにいったん“誤った経路依存”が生じてしまうと、どんな正論もことごとく駆逐され合理的な政策転換は困難になります。

経路依存性こそ、川崎市政を含めて戦後の日本政治の毒牙かもしれません。

例えば現在、川崎市議会で「川崎市に財政危機は生じていない」という意見を理論的に堂々と主張しているのは私と共産党さんだけです。

更に私は、現在の川崎市が行っている減債基金を取り崩しての予算編成についても「いったいそれの何が問題なの?」と、たった一人で論陣を張っています。

減債基金を取り崩さなければ予算が組めないのは、市内経済(市内GDP)が成長していないからです。(税収は市内GDPに相関します)

よって、どうしても「減債基金からの取り崩し」に納得いかないのであれば、市内GDPを成長させる策を提示すればいい。(私はちゃんと具体策を提示しています)

しかし、「減債基金の取り崩しはけしからん」としか言えない人たちは、時代錯誤の抽象的行革論を繰り返すばかりで、市内GDPを成長させる具体的政策を提示しません。

それどころか、彼ら彼女らは市内の物価水準や市内GDPの成長率など、実体経済をまったく無視したうえで「とにかく財政は単年度で黒字化しなければならない」と、ラーナーやケインズの前で言ったらぶん殴られそうなことを平然と言ってのけます。

結局、減債基金の取り崩しを批判する人たちは、過去の自分たちの発言に縛られ「経路依存性」に陥っており、どんな合理的な論拠を示したところでその結論は常に一緒です……「これ以上、減債基金からの取り崩しを続けると、何かはわからないけど何らかの理由でいつか必ず川崎市の財政は破綻するぅ~。そうなってからでは遅い。誰が何と言おうと単年度の財政赤字は不健全であり不道徳だ。後世にツケを残さないのが行政と議会の責任だ。とにかく財政健全化だぁ~」……と。

加えて「もしもあいつ(三宅隆介)の言っていることのほうが正しかった場合、今まで自分たちが説いてきた財政破綻論がたちまちに崩れ去ることになる…」とでも思っておられるのか、とても必死です。

その姿に、私は苦笑するほかありません。