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議会報告 川崎市政

「借金はけしからん」と言うのであれば…2018/03/06    

昨日(3月5日)から、川崎市議会では予算審査特別委員会がはじまりました。

質疑に立った、とある市議会議員が、またまた愚劣な“借金質問”を繰り返していました。

氏の市長に対する質問の趣旨は次のとおりです。

「減債基金からの借り入れは将来世代への負担になることを解っていながら、市長は予算案を市議会に提出したのか?」

減債基金とは、市が市債を償還するために積み立てている貯金のことです。

因みに市長は、氏の質問に対し「最善の策であると認識し、予算案を提出している」と答弁されていました。

いい加減、この種の不毛な議論に辟易としている私ですが、嫌でもお付き合いして拝聴していなければならないのが議会です。

さて、「減債基金からの借り入れがけしからん!」と市長に詰め寄った市議さんですが、はたして氏は「借り入れの対象が“減債基金”であることがけしからん」と言っているのか、それとも「借金そのものがけしからん」と言っているのかよく解りませんでしたが、おそらく後者でしょう。

もしも減債基金からの借り入れが気にくわないのであれば、市債を発行するか、銀行から借りればいい。

そうすれば減債基金は無傷です。

きっと、氏の言わんとするところはそうではないと思われますので、やっぱり「借金そのものがけしからん」という主張だと思われます。

もしも私が市長であったなら、氏の質問に対して次のように答弁します。

「投資の主たる原資は借金です。また投資とは後世の人たちのために行うものです。なので投資(借金)をしないことこそ、後世にツケを残すことになります。今日、私たちの世代が便利で快適で、それなりに所得を稼ぐ生活を営むことができているのも、かつての人たちが投資(借金)をしてインフラを整備してくれたお陰です。即ち、私たちはかつての人々の投資(借金)の恩恵を受けて生きているのです。であるからこそ私たちには、その恩恵を後世の人たちに受け継いでいく責務があります。あなたは恩恵だけを受けて、後世への責務を果たさないのですか?」

そもそも「借金が悪だ」と言うのであれば、前述の市議会議員は自分が保有している銀行預金をすべて下し、その紙幣をすべて燃やしてほしい。

意外と知られていない事実ですが、今、世の中に流通している紙幣(日銀券)はことごとく日本銀行の借金(負債)です。(日本銀行は日本政府の子会社)

川崎市は現在、約2,500億円の現預金を保有しています。

なので日本銀行は川崎市に対して2,500億円の借金を負っていることになります。(まぎれもない事実です)

要するに、自治体のみならず、川崎市民が、そして日本国民が、それぞれに現預金を貯め込めば貯め込むほどに日本銀行の負債は拡大していきます。

逆に、すべての経済主体がおカネ(日銀券)を燃やして、この世から消してしまえば、それに相当する日本銀行の負債が消えます。

このように客観的な事実を積み上げていくと、おカネの本質というものが見えてきます。

「借金は悪だ」と言うのであれば、日本銀行がおカネ(日銀券)を発行すること自体が悪となってしまい、国民がおカネを貯め込むこともまた悪になってしまいます。

詰まるところ、議場で「借金がぁ~」と騒ぎ立てている人たちは、残念ながらおカネの本質について何も理解されていないのだと思います。