〒214-0012
川崎市多摩区中野島3-15-38-403
TEL:044-934-3302 / FAX:044-934-3725



議会報告 政治・経済

自由貿易か、それとも保護貿易か!2018/03/05    

トランプ米大統領が「欧州連合(EU)が関税を引き上げるなら、EUの自動車に税を課すだけだ」とツイッターに投稿し、物議を醸しだしています。

『EU、米輸入制限への対抗措置準備 広範な対象
https://jp.reuters.com/article/eu-us-sources-0302-idJPKCN1GE2LN

トランプ米大統領が鉄鋼とアルミニウムに輸入制限を発動する方針を示したことを受け、欧州連合(EU)は対抗措置として米国からの輸入に関税をかける際に対象となる物品のリストを作成した。(後略)』

今朝の経済番組では早速にエコノミストらしきコメンテーターが、「貿易戦争の懸念…」とか「保護貿易化の危険性…」とか言って、いつもどおりに国民経済への影響よりも株式市場への影響の方を殊更に心配していました。

さすが株屋番組です。

滑稽だったのは、そのコメンテーターによる次の発言です。

「保護貿易が強まると企業コストが上がるので、それが皺寄せとなって生活者の重い負担になります…」

「だから保護貿易は絶対悪なんだ」とでも言いたげな語調で話していましたが、今一つ何が言いたいのかよく解りません。

たしかに国境を越えてボロ儲けしたいグローバル企業やグローバル投資家らにとって国境が高くなる保護貿易は「悪」かもしれませんが、デフレで苦しむ国内産業にとっては市場が確保されることになりますので、そこで働く従業員にも実質賃金上昇のチャンスになります。

なにしろ我が国は20年にも及ぶデフレ経済(供給過剰経済)で苦しんでいますので、過度な自由貿易によって他国から安い商品やサービスが容赦なく入ってくると、さらにデフレ化してしまいます。

いつも言うように、さらなるデフレ化は、さらなる実質賃金の下落をもたらします。

むろん同じ国内産業でも、自由貿易を望んでいる産業もあれば、保護貿易を望んでいる産業もあります。

であるからこそWTO(世界貿易機関)は、各国間における関税交渉を基本的には認めているわけです。

そもそもWTO自体が国家間による協定です。

即ち、国境(国家)を前提にした協定なのです。

それに対してグローバリズムは、国境そのものを否定した経済システムです。

つまり、国境否定のグローバリストらは国家の存在が疎ましいと思っているがゆえに常に自由貿易を理想とし、常に保護貿易を絶対悪とします。

また、トランプ米大統領は「保護貿易こそ国を強くし、国を偉大にする」と言っていますが、グローバリストもトランプ米大統領も共に間違っていると思います。

「自由貿易」が国を強くし、国を偉大にする時もあれば、一方、「保護貿易」が国を強くし、国を偉大にする時もある。

これが正解だと思います。

問題は、その時その国にとって、「自由貿易」がいいのか、それとも「保護貿易」がいいのかをプラグマティックに判断できる政治の能力だと思うのです。

因みに、前述のコメンテーターは、明らかにグローバリストです。

ていうか…

グローバリストでなければ経済番組の解説者にはなれない、という今の日本です。