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議会報告 政治・経済

平成の政治経済を支配したイデオロギーの終焉2018/03/03    

今日は、女児の幸せを祈る桃の節句(ひな祭り)です。

つい先日、年が明けた、と思っていたのに気がつけばもう3月で、年を追うごとに月日の移り行く早さを感じます。

振り返ってみますと、ちょうど私が高校を卒業し大学に入学した年が平成元(1989)年でしたので、あれから今年で30年ということになります。

来年の5月には元号が改まることから、事実上、平成の御代は今年で終わります。

政治経済学の面から平成の御代を総括してみますと、けっこう悲惨な30年でした。

政治の世界では、平成に改元されてから、なんと18回も総理大臣が変わっています。

概ね2年に一度のペースで指導者が変わってきたわけですが、このことは政治の混迷ぶりを象徴しています。

人気作家の塩生七生さんは、「目まぐるしい指導者の交代は国益を損なう」と言っています。

経済面では、平成7(1995)年に、武村正義なる当時の財務大臣が財務省の口車に乗せられて「財政危機宣言」なるものをぶち上げ、それを受けて橋本内閣は平成9(1997)年に消費増税増(3%→5%)と緊縮財政を断行しました。

バブル崩壊と緊縮財政により、翌年の平成10(1998)年から我が国はデフレ不況に突入することになります。

未だ、その出口を見い出せず、我が国は国力を毀損し、国民を貧困化させ続けています。

デフレで貧困化した国民には、いわゆる「ルサンチマン」(社会に対する鬱屈とした不満)が溜まっていきます。

そのルサンチマンを利用して…
「公共事業を減らせ!」「郵政を民営化しろ!」「労働規制を緩和しろ!」「公務員を減らせ!」「農協は既得権益だ!」「政府は財政を緊縮しろ!」
…という世論が形成されるに至り、むしろ国民を苦しめることになる自由化や規制緩和や緊縮財政、即ちネオリベラリズム(新自由主義)に基づく「構造改革」が断行されてきました。

そして自由化、規制緩和、緊縮財政が現実に推進されると、これら構造改革は「インフレ対策」ですので、デフレが余計に深刻化することになります。

デフレが深刻化することで、またまた国民のルサンチマンが膨れ上がり、ますます国家を破壊する構造改革が推進される、という負のスパイラルに陥ったのが平成の御代でございます。

この間、本来は借金(投資)を拡大することで成長すべき国内企業は、労働分配率を引き下げたり、内部留保を増やしたりするなどして、ひたすらに貯蓄してきました。

下のグラフのとおり、企業の貯蓄率がプラス化するのはデフレの証拠です。

加えて、デフレ脱却のために、企業に代わって借金(投資・消費)を拡大しなければならなかった政府も、小渕内閣以外(麻生内閣もしょぼいけど少しだけ財出した)は悉く緊縮財政を断行。

ネオリベラリストの期待に応えてきたのは中央政府のみならず、地方自治体(地方行政)も同様です。

投資的経費とは、道路、橋梁、公園、学校、公営住宅などなど、地方自治体の社会資本の整備等に要する経費のことです。(災害復旧事業費や失業対策事業費も含む)

ご覧のとおり、地方自治体の投資的経費は減り続けています。

このことは、超自然災害大国である我が国においては自殺行為といっていい。

とはいえ、それらはことごとく“ルサンチマンのお望み”でもあったわけです。

このように、平成の政治は意外にも国民のルサンチマンにほどよく応え、政府(歳出)も小さくしてきましたし、公務員もその給料も減らしてきました。

そして何よりも、医療、介護、雇用、エネルギー、食料、水道などなど、国民の生活安全保障を支えてきた各種の規制をも容赦なく緩和し撤廃してきたのです。

問題は、平成の政治が国民のルサンチマンに応えてきたことで、本当に日本国民が総体として豊かで安全な暮らしを実現することができているのかどうかです。

もし、できていないのだとすれば、平成の政治経済を支配してきたネオリベラリズム(新自由主義)なるイデオロギーが間違っていたことになります。

問題を生じさせたイデオロギーで、その問題を解決することはできません。

よって、平成の御代には受け入れられなかったイデオロギーの中にこそ、危機を克服するための真理があるのだと確信します。

そのイデオロギーとは…