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議会報告 川崎市政

歴史に学ぶ「脅威認識」2018/02/24    

いつの時代でも、時の政府が国民のために正しい政策を行うための大前提は、「いま国家にとって何が脅威であるのか」という、政府としての共通認識をもつことだと思います。

我が国にとって誠に苦く辛い経験となった、あの大東亜戦争の敗戦には様々な教訓が刻まれています。

例えば日露戦争までの日本では、政府も陸軍も海軍も常に一体となって共通の敵(脅威)と向き合い、国家組織として和(適材適所)を作り出すことに成功してきました。

ところが、日露戦争以降の日本といえば、陸軍はロシアを、海軍は米国を、それぞれに異なる仮想敵と想定し、それぞれに異なる装備と訓練を積み上げていきました。

一つの国の陸軍と海軍で仮想敵が異なるという実にお粗末な話しでした。

政府は政府で陸軍と海軍との調整がとれず、時の最高司令官であったはずの東条首相でさえ、真珠湾攻撃の作戦計画を直前に知らされたという有様です。

こうした教訓からも、何が脅威なのか、そして自分たちは何をしようとしているのかの共通認識をもち、体系的かつ有機的に国策を遂行していくことが必要だと思うのです。

現在の我が国においては、経済面の脅威は何と言っても「デフレ」です。

物価と賃金が相乗的に下落していく「デフレ」とは、国民の貧困化、及び国の発展途上国化を意味します。

これほどの脅威はないはずなのですが、国も地方も明らかにデフレに対して無頓着です。

それどころか、国はデフレよりもいわゆる「財政危機」を脅威とし、緊縮財政というデフレ化政策を採用しています。

2月13日に開会された川崎市議会第一回定例会においても、市長の施政方針には「デフレ」の「デ」の字も見当たりませんでした。

川崎市の経済当局に至っては、「いったいデフレって何なの?」「何が問題なの?」みたいな状態です。

昨日(2月23日)、総務省から消費者物価指数が発表されました。

デフレ状況を確認するに相応しい指数であるコアコアCPIは、前月と変わらず 0.1%(前年同月比)で相も変わらず低迷しています。

コアコアCPI = 食料(酒類を除く)及びエネルギーを除く総合消費者物価指数

下のグラフでいうと、オレンジ色の折れ線グラフがコアコアCPIです。

因みに、青色の折れ線グラフ(コアCPI)がコアコアCPIを上回っているのは原油価格が上昇した結果であり、内需の動向とはほぼ無関係です。

我が国は原油の多くを輸入に依存していることから、エネルギー価格が含まれているコアCPIで国内のデフレ状況を確認するのが困難なのはこのためです。

脅威認識の欠如から、政府も地方行政も有効な施策を展開することができず、日本銀行及びアベノミクスは目標としているインフレ率 2%を達成できずにいます。

むしろ、依然としてデフレという脅威が深刻化しています。

こうした脅威を「脅威!」と認識できない政府や地方行政に怒りを覚えるのは私だけでしょうか。