〒214-0012
川崎市多摩区中野島3-15-38-403
TEL:044-934-3302 / FAX:044-934-3725



議会報告 政治・経済

所得分配の不平等2018/02/19    

本日はジニ係数について。

ジニ係数は、その国における所得分配の不平等さを測る指標です。

この指標を考案したのはコッラド・ジニというイタリアの統計学者で、ジニさんが考案した係数なので「ジニ係数」といいます。

ざっくり言うと、所得の累積比率を縦軸に、人数の累積比率を横軸にしてローレンツ曲線なるものを算出し、そのグラフの45度線を完全平等社会(全員の所得が全く同じ状態)を表す累積分布とすることで、0から1までの数値をはじき出します。

結果、0に近いほど格差が小さく、1に近いほど格差が大きいことを意味します。

要するに、全ての人々が等しく富をもっている状態(完全平等社会)は0で、たった一人の人がその国のすべての富をもっている状態が1です。

おそらく毛沢東時代のChinaは、限りなく1に近かったと思われます。

一般に社会騒乱多発の警戒ラインは、ジニ係数0.4と言われています。

0.5を超えると確実に革命が起きるとも。

では、各国のジニ係数をみてみましょう。

…各国のジニ係数(出典:OECD)
米 国  0.39(2015年時点)
英 国 0.36(2015年時点)
日 本 0.33(2012年時点)
China 0.51(2011年時点)
フランス 0.30(2015年時点)
オランダ 0.30(2015年時点)
南アフリカ 0.62(2015年時点)

OECDによれば、世界で最もジニ係数の高い国は南アフリカです。

ご承知のとおり、南アフリカでは2月15日、汚職の蔓延や経済の停滞などの理由からジェイコブ・ズマ大統領が辞任に追い込まれています。

これだけのジニ係数ですので、南アフリカでは汚職政治に対する不満のみならず、国民経済の面でも相当な不満がマグマのごとく社会の底流に溜まっているのだと思われます。

また、米国ではトランプ大統領が誕生するほどに、英国ではブレグジットが選択されるほどに、あるいはフランスやドイツをはじめとしたEU域内で反グローバリズム政党が躍進するほどに、欧米において格差拡大を助長するグローバリズム経済(株主資本主義経済)に対する不満が高まったのも、ジニ係数から伺えます。

Chinaでは、習近平主席が毛沢東のごとく強権を振るっていますが、それほどに党と人民を締め上げなければ、もはや国家としての維持が不可能な水準に達しているのでしょう。

我が国のジニ係数 0.33も決して低い数字ではないのですが、我が国の国民の怒りは欧米に比べて極めて小さいものになっています。

その理由の第一は、20年間にも及ぶデフレに国民自身が慣れ過ぎてしまっていること。(給料の上がらない社会を当然だと思っている)

第二に、グローバリズムが極まった欧米では移民によるテロリズムに対する脅威が高まっているが、日本では未だ移民によるテロリズムが常態化していないこと。

第三に、日本では生産年齢人口比率が低下し、加えて欧米に比べ未だ移民人口比率が低いために、若年層失業率が低水準で推移していることなどが挙げられます。

とはいえ、第二次安倍内閣以降、我が国はものすごい勢いで外国人労働者(事実上の移民)を受け入れています。

下のグラフのとおり、第二次安倍政権発足以降、なんと約60万人も増えています。

加えて、2019年10月の消費税増税(8%→10%)、残業規制の解禁及び2020年には五輪需要が喪失することから、合計で約30兆円ものGDPが縮小します。

そして今後とも、我が国ではネオリベ政治家が幅を利かせていることから、株主資本主義のための構造改革が容赦なく続けられますので、我が国においてもジニ係数の上昇は避けられないものと思われます。

それを回避するためにも、株主資本主義のための政治ではなく、国民経済のための政治こそが、いま必要です。