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議会報告 川崎市政

人口増加と防災安全保障2017/12/31    

あと僅かで年が果てます。

さて、市民からの投票によって選ばれた今年の「川崎市10大ニュース」は次のとおりでした。

平成29(2017)年 川崎市10大ニュースの投票結果
1位 川崎市の人口が150万人を突破
2位 市立中学で完全給食を実施
3位 川崎フロンターレ J1リーグ戦で初優勝
4位 川崎市長選挙 福田市長再選
5位 JR川崎駅中央北改札 先行開業
6位 川崎フロンターレ YBCルヴァンカップで準優勝
7位 JR南武線90周年
8位 川崎市スポーツ・文化総合センター「カルッツかわさき」オープン
9位 Bリーグ初年度、川崎ブレイブサンダースは惜しくも準優勝
10位 日本民家園 開園50周年

ご覧のとおり、川崎市の人口が150万人を突破したことが1位になりまた。

多くの方々が川崎市の「人口増」を祝っておられるのだと思います。

議員をはじめ市長や行政関係者の中でも、「川崎市の人口が150万人を突破しましたぁ~」と嬉しそうに自慢されている人たちがおられます。

べつに人口が増えることに文句をつけたいわけではありませんが、人口が増えるのであれば、増えるなりの公共投資を行って地域のインフラを充実させる必要があります。

例えば、武蔵小杉。

武蔵小杉にはタワーマンションが乱立し地域人口が一気に増えましたが、それに伴う行政による投資を怠ったために、今や朝のラッシュ時には改札にすら入ることができずに長蛇の列ができています。

例のごとく、プライマリー・バランス(収支均衡の絶対化)というドグマによって、行政は必要な投資(カネ)を惜しみ、地域開発を民間デベロッパーに任せきりにしてきたツケです。

横須賀線などの駅前広場だって、あれほどの地域人口に対し果たして充分な広さなのでしょうか。

世の中には人口の増減が経済成長を左右するかのように誤解されている方々がおられますが、人口増減が経済成長や街の発展を決定するわけではありません。

むしろ経済の成長度合が人口に影響すると理解されるべきではないでしょうか。

そして重要なのは、川崎市は東京圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)の一翼を担っているという地政学的現実だと思います。

東京圏は、3,500万人の人口を有する世界最大のメガロポリスなのです。

この世界最大のメガロポリスを巨大地震が襲い掛かったとき、東京圏ではどのような被害がでて、政治にそれがどのように対処するのかを世界の各都市が固唾を呑んで注目しています。

なぜなら、このような巨大都市に大地震が襲い掛かった歴史は古今東西において類例がないからです。

なにせ我が国は世界最大の超自然災害大国であり、このことも逃れられない地政学的現実です。

なので防災安全保障上、できうる限り我が国は国土全体に人口を分散させなければなりません。

もしも東京圏がやられたら東京圏以外の都市が助け、あるいは地方の都市がやられたら他の都市がまたそれを助ける、というように。

いずれかの都市が被災地になっても、それを助けることのできる救援都市がネットワーク化された状態にしなければならないわけです。

ところが下のグラフのとおり、日本の人口転入超過数を時系列でみますと、東京圏のみ転入超過が続き、名古屋圏(愛知県、岐阜県、三重県)や大阪圏(大阪府、京都府、奈良県、兵庫県)ですらも転入が増えていません。

即ち、過剰なほどの東京圏への一極集中です。

これは我が国の防災安全保障上の脅威であり、東京圏がやられたら日本も終わり、では困るのです。

ゆえに、川崎市の人口が増えたからといって手放しで喜べる話しでもないのです。

例えば武蔵小杉を中心に人口が増えたのであれば、あの地域における相応のインフラが整備されないかぎり、あの地域の防災安全保障上の脅威が拡大した、と認識するべきです。

川崎市はそのための事前対策(予算を伴う措置)を打っているのでしょうか?

因みに、川崎市(東京圏)への人口流入は、地方都市の過疎化とも表裏一体です。

人口増加を喜ぶ前に、まずは相応の投資を行って公共インフラを充実させ、川崎市民の防災安全保障を強化することが重要だと思います。

平時のみを前提にしたお花畑的行政ではなく、常に有事を想定した安全保障NPOとしての川崎市政にしていかなければならないと考えます。

引き続き、全力を尽くす所存です。

今年も一年間、当ブログをご愛読賜り誠にありがとうございました。

良いお年をお迎え頂きたく存じます。