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議会報告 政治・経済

拡大する銀行カードローン残高2017/12/25    

銀行の個人向けカードローンの残高が急増しています。

国内銀行138行の6月末時点の貸出残高は5兆6793億円にまで膨れ上がっています。

銀行カードローンとはいえ消費者金融並みの高金利で、また貸金業法で定められた融資額の制限が適用されていないため、一部報道では多重債務対策の抜け穴になりかねないという指摘もでています。

過剰融資を懸念する声が強まっているのも頷けます。

3月の段階で銀行業界は「融資審査」の強化を申し合わせたようですがあくまでも自主規制とのこと。

銀行カードローンの残高は、貸金業法改正で貸金業者に「年収の1/3」との総量規制が導入された2010年6月以降、急速に増加しはじめました。

とりわけ、皮肉にも日本銀行が量的緩和(市中国債の購入)をはじめた13年以降、各行は高い金利を得られるカードローンを強化しはじめたようです。

しかしながら、急増するカードローンによる過剰融資は、新たな「多重債務」や「自己破産」の温床になるとの懸念と批判が強まっています。

「むかしサラ金、いま銀行」と揶揄している人もおられます。

昨日もテレビ番組で、とある銀行による高齢者をターゲットにした金融商品の押し売りが問題視されていました。

特に悪質なのは、手数料を目当てにして、解約の必要性のない商品を半ば強引に解約させ、他の金融商品を購入させている銀行員もいたようです。

理由はどうあれ、高齢者を手玉にした阿漕なビジネスを許すことはできません。

とはいえ、なぜ銀行がそこまでやらざるをえなくなったのかを考えることは必要かと思われます。

突き詰めていくと、やはり「デフレ問題」に行きつくのではないでしょうか。

下の2つのグラフは、日本がデフレ経済にあることを雄弁に物語っています。

まず、最初のグラフ(銀行の貸出態度DI)のとおり、いまや銀行としてはバブル期並みの貸出態度であるにもかかわらず、2番目のグラフ(10年債利回り)のとおり、金利は下がり続け、一時はマイナス金利になるまで落ち込むほどに借り手がいない。(金利は、借り手が増えると上がります)

つまり、銀行が貸したいと思う人や企業が、なかなか借りてくれない状況が続いているがために銀行は苦境に陥っているわけです。

なぜ?

むろん、デフレ(需要不足)だからです。

企業は継続的な需要の拡大(仕事量の拡大)が見込めないかぎり、新たな投資のための借金をしようとはしません。

そして政府が財政出動によって需要不足を埋めないかぎり、企業による銀行借り入れが拡大することもないでしょう。

要するに、政府による緊縮財政というダメ政策が、悪質な銀行をつくり無垢の高齢者に実害をもたらしているのです。

前述の銀行カードローンにしても、根源的にはデフレの長期化による実質賃金の低下が背景にあり、もしもデフレが解消され実質賃金が上昇していけば、高金利の銀行カードローンに走る人も減ることでしょう。

デフレが解消されれば、銀行だってカードローン需要などに頼らず、普通に企業融資により利益を確保するこができます。

詰まるところ、悪の元凶はデフレであり、デフレを野放しにしている政治です。

日本銀行がどんなに量的緩和したところで、それを政府が借りて使わないかぎりデフレを克服することなどできません。