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議会報告 川崎市政

市民一人あたりの「税収」と「一般財源」2017/12/06    

全国の政令指定都市20市で「市民一人あたりの税収」を2015年度ベースで比較しますと、我が川崎市は、大阪市、名古屋市に次いで第3位です。
市民一人あたりの税収
1位 大阪市 24万4千円
2位 名古屋市 23万円
3位 川崎市 20万5千円
4位 横浜市 19万8千円

ところが、普通交付税と臨時財政対策債を加味した「市民一人あたりの一般財源」で比較すると、川崎市は20万8千円で第18位にまで転落します。
市民一人あたりの一般財源(税収+普通交付税+臨時財政対策債)
1位 大阪市 28万4千円(内、普通交付税=1万5千円、臨時財政対策債=3千円)
2位 北九州市  25万8千円(内、普通交付税=5万円、臨時財政対策債=3万1千円)
3位 神戸市 24万6千円(内、普通交付税=3万6千円、臨時財政対策債=2万6千円)
4位 名古屋市 24万1円(内、普通交付税=2千円、臨時財政対策債=9千円)
15位 横浜市 21万7千円(内、普通交付税=5千円、臨時財政対策債=1万4千円)
18位 川崎市 20万8千円(内、普通交付税=0円、臨時財政対策債=3千円)
20位 相模原市 19万4千円(内、普通交付税=1万3千円、臨時財政対策債=1万5千円)

お隣の横浜市の市民一人あたりの一般財源は21万7千円ですので、川崎市民よりも横浜市民のほうが行政サービスによる恩恵を受けていることになります。

7月27日付けの当該ブログ『何度でも言おう、「不交付団体」など何の自慢にもならない』でもご紹介させて頂きましたとおり、普通交付税は地方自治体間の財源の不均衡を国(中央政府)が調整することで、すべての地方自治体が一定の行政水準を維持できるよう各自治体の財源を保障するための制度です。

国税として徴収したおカネを、一定の合理的な基準によって各自治体に再配分しています。

各自治体の「基準財政需要額」から「基準財政収入額」を差し引いた財源不足額がそのまま「地方交付税」の算定額になります。

要するに、おたくの自治体は収入(財源)が「これくらい」ありますね、それに対して行政需要は「これくらい」ありますね、というように算定がなされ、たいていの場合、どこの自治体でも行政需要のほうが多いので、その差額分が財源不足として認定され普通交付税が交付されることになります。

川崎市は不交付団体ですので「川崎市さんは、他都市に比べて財政需要が少ないから交付税はいらないよね!」と算定されているわけです。

交付税総額が不足した場合、2000年度までは「交付税及び譲与税配付金特別会計」で借り入れて総額を確保してきましたが、 2001年度の地方財政対策の見直しにより、不足額を国と地方で折半し、地方分については各自治体で地方債を発行して補填することになりました。

この地方債が「臨時財政対策債」(以下、「臨財債」)です。

上述のとおり、2015年度の川崎市の市民一人あたりの臨財債はたった3千円で、政令指定都市で最も少ない自治体です。

横浜市の市民一人あたりの臨財債は1万4千円ですが、だからと言って「ヨコハマは借金で大変だぁ~」という騒ぎにはなっていません。

要するに、何が言いたのかと申しますと…

市民一人あたりの税収がそれなりに多いにも関わらず、市民ひとりあたりの一般財源が他都市に比べて少ないということは、川崎市民が、より安全に、そして豊かになるために必要な各種の行政サービス(公共インフラ、福祉、教育、環境など)の整備が不十分であることの現れです。

財政需要が少ない、ということはそういうことです。

行政にとって大切なことは、経世済民という目的を果たすことであって、財政規律に縛られて黒字化を目指すことではありません。

借金なるものは、個人や家計にとっては悪ですが、行政(経済)にとっては悪ではないのですから。