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議会報告 政治・経済

日本最大の返済能力を有する経済主体2017/11/27    

去る11月13日、みずほフィナンシャルグループから発表された2017年4~9月期の連結決算によれば、純利益が前年同期比で12%減だったとのこと。

決算発表と同時に、収益力の向上にむけたグループの経営改革案も公表されました。

例えば人工知能(AI)を活用した効率化で業務量を減らし、2026年度末までにグループの従業員数を現在の約7万9000人から6万人に減らす方針などが明らになりました。

これらの理由は、むろん収益構造の悪化です。

いま銀行は、デフレの長期化による低金利と貸出不足によって収益力の低下に苦しんでいます。

まず、驚くほどの低金利状態なので、国債での資金運用で利益を確保することは困難。

※いたずらに日本の財政破綻論を吹聴し、今にも日本国債の金利が急騰して国債が紙屑同然になるようなことを言ってきた連中はこれをどのように説明するのか。

また、低金利であるにも関わらず、おカネを借りてほしい民間企業が思うように借りてくれない。

下のグラフは、銀行の貸出態度状況です。

上のグラフのとおり、青色の線が大企業向け、オレンジ色の線が中堅企業向け、グレー色の線が中小企業向けですが、それぞれに今やバブル期並みの貸出態度です。

少なくとも、リーマン・ショック以前の水準を超えています。

とにかく銀行は、おカネを貸したくて貸したくて仕方がないのです。

なのに、借りてほしい企業が借りてくれない。

でも「俺には貸してくれなかった」という人もおられるでしょう。

個別的(ミクロ的)にはそういう人もおられるでしょうが、マクロ的には明らかに銀行は借り手を求めています。

いつも言うように、銀行の貸出制約は「銀行の資金量」ではなく「借り手の返済能力」です。

借り手に返済能力さえあれば、銀行は資金力に乏しくとも無限におカネを貸すことができます。

信じられないかもしれませんが、真実です。

とはいえ現実には、そのようなことをすると野放図におカネを貸しまくってしまう銀行がでてきてしまうので、「一定水準の自己資本比率を確保しなさい」とか、「貸出の何%を準備預金として日銀に預けなさい」とかなどの貸出制約が設けられています。

逆に言えば、その制約を違えず、借り手の返済能力さえ備わっていれば、銀行はいくらでもおカネを貸し出すことが可能なのです。(※いわゆる「万年筆マネー」)

我が国経済は、それでも借り手がいない、という深刻な状況なのです。

企業が「おカネを借りたい!」と思うのはどのような時でしょうか。

絶対に儲かる、という需要の拡大が見込まれた時です。

ところが、デフレという需要不足状態が長引いているため、「おカネを借りて設備投資や技術開発投資を行おう」という企業マインドに火がつかないわけです。

そこで、デフレ期に需要不足を埋めることのできる唯一の経済主体が政府です。

何と言っても政府こそが、日本最大の返済能力を有する経済主体なのです。

政府がおカネを借りて使ってくれると、需要不足が埋まって企業の投資マインドに火がつきはじめます。

そうすると、銀行貸出も増えていくことになります。

政府が歳出を引き締めるのは、需要が拡大し続けインフレ率が一定の水準を超えてからでいい。

ところが、現実の政府な何をやっているのか。

下のグラフのとおり、せっせと貯蓄に励んでいます。

第2次安倍政権以降、我が国政府は年率換算で35兆円の貯蓄に走っています。

政府も貯蓄、企業も貯蓄、家計も貯蓄では、おカネの貸出が増えるわけもありません。

おカネの貸出が増えない おカネの量が増えない

…ということですので、余計にデフレ化します。