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議会報告 川崎市政

R&Dを軽視する日本の政治2017/11/18    

去る10月25日、研究開発(R&D)に多額の費用を投入した世界の上場企業トップ1000社ランキングが、米国のコンサルティング会社Strategy&から発表されました。

1位は米Amazon.comで、その額はなんと161億ドル(約1兆8000億円)だとか。

2005年の調査開始以来、ソフトウェア・インターネット企業が1位になるのは初めてのことだそうです。

日本企業では、11位にトヨタ自動車が、19位に本田技研工業がランキングされており、合わせて171社の日本企業が1000社の中に入りました。

その171社の研究開発(R&D)支出額の合計は1070億ドルでした。

当たり前の話しですが、着実に成長する企業は決して研究開発費を惜しんだりはしません。

私が言うまでもなく、研究開発(R&D)はその費用を投じたところで、すぐに利益に直結するわけではなく、果実の収穫には気が遠くなるほどの月日を要します。

それでいて、結果に結びつかないケースがほとんどです。

とはいえ、それでも投資し続けなければならない。

それが研究開発(R&D)です。

“人口知能の父”と言われたマービン・ミンスキーMIT教授が若きころ、学生としてベル研でひと夏を過ごした際、「30年もかからないような仕事には手を出すな」と繰り返し言われたそうです。

ところが、グローバリズムの名のもとに株主資本主義(ネオリベラリズム資本主義)が蔓延してしまった今日、「2年で結果を出せ」という時代になったことを教授は嘆いておれれます。※『知の逆転』(NHK新書)

それどころか、今や「2年で結果を出せ」と合わせて「四半期で利益を出せ」という時代です。

それでも、デフレの長期化で国内需要を見込めない企業は別として、ある程度の海外需要を見込める企業はそれなりの研究開発(R&D)を行っているようです。

問題は、デフレの深刻化もさることながら、研究開発(R&D)を軽視する政府の姿勢です。

例えば、各国の研究開発費(R&D支出)の政府負担比率を調べてみますと、OECD比較で日本はなんとワースト2位です。

真の国力とは、モノやサービスを生産する力です。

その力の源泉は、ヒト(人材)、モノ(生産資産)、技術(R&D)です。

これらが健全に存在するかぎり、私たち日本人は末永く「安全」と「豊かさ」を追求することが可能です。

デフレの直中にあるにも関わらず、今なお我が国の政治家たちはネオリベラリズム(新自由主義)に基づく構造改革(緊縮財政、規制緩和、自由貿易)を進め、人材の基盤たる雇用を不安定化させ実質賃金を下げ続け、ありもしない財政破綻論を煽ってはインフラ(生産資産)への投資を怠り、あまつさえR&Dさえも平然と軽視し続けています。

民間部門がどんなに頑張っても、肝心かなめの政治がその意志を持たなければどうにもなりません。

我が国は今、まちがいなく発展途上国への道を突き進んでいます。