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議会報告 政治・経済

ネオリベ的雇用改革による最大の被害者は若者2017/11/17    

日本商工会議所が、外国人の就労受け入れ拡大の検討を政府に求めるそうです。

理由は、例のごとく「人手不足で企業の経営が回らなくなり倒産が増えているから…」とのこと。

日本商工会議所が調査したところ「会員の中小企業のうち6割が人手不足と回答」という結果がでたのだとか。

今さら調査をしたあたり、まことに苦笑するほかありませんが、景気動向に関係なく人手が不足するのも当然でしょうに…

我が国は生産年齢人口(15~64歳人口)比率がとっくの昔に低下しはじめているんですから。

グラフのとおり、我が国の人口構造は総人口の減少ペースよりも、生産年齢人口の減少ペースのほうがはるかに早いのです。

総需要に影響する総人口の減少ペースよりも、供給量に影響する生産年齢人口の減少ペースのほうが早いということは、必ず人手不足状況が生じるということです。

日本商工会議所さん、せめて10年前に気づいてほしかった!

現在の日本は、総需要の不足によるデフレ状態と、生産年齢人口比率の低下による人手不足状態とが並存している世界でも稀有な経済情勢なのです。

この人手不足を、民間企業による人材投資、設備投資、技術開発投資によって克服することが求められているのですが、それを怠る企業家たちが最も安易な外国人労働者の受け入れ拡大を目論んでいます。

その理由は、各種投資のための費用を負担するよりも、外国人労働者を受け入れて人件費を抑制したほうが、株主利益が最大化されるからです。

現在は、外国人の就労は原則、専門的・技術的分野などに限定されています。

それを日本商工会議所は「けしからん!」と言っています。

どうやら日本商工会議所は、今は認められていない建設現場や運送業界など、いわゆる単純労働分野の外国人労働者の受け入れ拡大を求めていくようです。

いつも言うように、私は決して「外国人を排斥せよ」と言っているのではありません。

今後とも続くであろう人手不足状況を外国人労働者で埋めることなく、技術開発投資や設備投資によって日本人労働者一人当たりの生産性を向上させることができれば、我が国は再び高度経済成長を成すことができる、と言っています。

その絶好の機会を安易な政策で逃してしまうことがあってはならない、と言っているのです。

また、これまで進められてきたネオリベ的構造改革(特に雇用規制の緩和)によって、日本人労働者の非正規雇用比率が高まってしまった点についても、急ぎ修正していかねばなりません。

下の二つのグラフをご覧ください。

この約30年間、我が国では正規雇用者の数はあまり変わっていませんが、非正規雇用者の数は明らかに増えています。

生産年齢人口比率が着実に低下しているにも関わらず、です。

特に非正規雇用者数の推移をみますと、株主利益を極端に追及する株主資本主義や、それに基づくネオリベ的構造改革(雇用規制の緩和)は、とりわけ多くの若者たちにそのシワ寄せがいっていることがわかります。

雇用面でみますと、ネオリベ的構造改革(雇用規制の緩和)で最も割を食ったのは明らかに若者世代だと思います。

この状況で、低賃金労働者となる外国人労働者の受け入れ枠が拡大されたらどうなるでしょうか。

むろん、日本の若者世代たちの給料が下がることはあっても、それ以上に増えることはないでしょう。