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議会報告 政治・経済

政府こそは…2017/11/14    

本日(11月14日)の日本経済新聞(電子版)に次のような記事がありました。

『マネー膨張、踊らぬ経済(モネータ 女神の警告)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO23434840T11C17A1000000/

世界の中央銀行は、あふれるようなお金を流してきた。なのに企業や家計は貯蓄に励むばかりで、経済成長は弱々しい。謎めいた停滞の解が出ぬまま欧米の金融緩和は終わりに向かい、世界は少し身構える。異次元の膨張を眺めるマネーの女神は何を案じるのだろう。(後略)』

記事の「世界中の中央銀行が、あふれるようなお金を流してきた」というのは、正しく厳密に言い換えますと「デフレ国の中央銀行が、あふれるような貨幣を発行してきた」です。

デフレとは、需要が不足する経済情勢のことです。

なので、デフレ国の中央銀行は、需要を刺激するためにあふれるような貨幣を発行したきたわけです。

ところが、あふれるような貨幣が発行されてきたにも関わらず、各国の企業や家計は貯蓄に励むばかりで、中央銀行の思惑どおりには需要が拡大していないことを嘆いているわけです。

問題は、おカネ(貨幣)の定義です。

おカネ(貨幣)には、様々な定義あります。

例えば、紙幣や硬貨などの現金通貨、あるいは金融機関が預かっている預金通貨、あるいは政府や金融機関が中央銀行にもつ当座預金、あるいは実体経済の中で投資や消費という形で支出されるアクティブマネー、これらはすべておカネ(貨幣)です。

この内、これまでデフレ国の中央銀行があふれるように発行してきたおカネ(貨幣)は、民間の金融機関が中央銀行にもつ当座預金です。

例えば、日本の金融機関が日銀にもつ当座預金(日銀当座預金)の推移は下のグラフのとおりです。

2017年10月時点で368兆円に達しました。

黒田総裁が就任して以降(2013年以降)、いわゆる黒田バズーカなる異次元緩和が続いています。

具体的には、日本銀行が民間の金融機関が保有している国債を購入しています。

つまり日本銀行は、国債の購入によって日銀当座預金という貨幣を発行しているわけです。

むろん、その目的はデフレを脱却するためです。

もともと民間の金融機関は、預金の引き出し(現金化)に備えて、一定額の日銀当座預金を積み上げることを義務付けられています。(準備預金制度)

今や、その一定額をはるかに超える巨額の日銀当座預金が積まれています。

とはいえ、どんなに日銀当座預金の残高が増えたところで、直接的な需要拡大には影響しません。

日銀当座預金が増えたところで、誰かが投資や消費という形でおカネを使わないかぎり、絶対に需要は増えないからです。

民間の金融機関は日銀当座預金におカネが貯まる一方で、一向に貸出しが増えずに困っています。

意外と知られていないことですが、実は民間の金融機関がおカネを融資する際、その金融機関の資金量(日銀当座預金量)とは関係なく、借り手側に返済能力さえあれば、いくらでもおカネを融資でききるようになっています。(万年筆マネー)

つまり現在の日本は、カネを貸せる銀行が少ないのではなく、返済の能力のある借り手が少ない、という状況なのです。

そりゃぁ、そうですよね。

企業だって、家計だって、需要もなく給料が上がる見込みもないデフレ経済では、積極的にカネを借りることなんてできません。

こうした中、積極的に借りることのできる唯一の経済主体が、政府です。

政府こそ、日本で最も返済能力のある借り手です。

政府こそ、デフレ期でも需要を創造できる唯一の存在です。

政府こそ、日銀当座預金を借りることのできる唯一の存在です。

政府こそ、貨幣を発行できる唯一の存在です。

政府こそ、貨幣の発行で借金をチャラにできる唯一の存在です。

政府による経済活動は、国民経済を救うために存在しています。

その政府による経済活動の手足を縛っているのが、ありもしない財政破綻論を煽る財務省とそれに媚びるメディアです。

財務省の御用新聞と言っても過言ではない日本経済新聞が、マネーの語源であるモネータを持ち出してデフレを嘆く記事を書いているのですから噴飯物です。