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議会報告 02 政治・経済

スネ夫くんの揉み手「外交」2017/11/07    

トランプ大統領はすべての訪日日程を終え、本日午前中に次の訪問先に向かいます。

昨日は、赤坂の迎賓館において、メインイベントである「日米首脳会談」が行われました。

会談冒頭の安倍総理とトランプ大統領の挨拶はまことに興味深いものでした。

興味深いというか、現在の国際情勢と日米関係、及び両首脳のそれぞれの立場が実によく象徴されていました。

悪い意味で…

まず安倍総理は、北朝鮮問題について「実にいい意見交換ができた」と強調し、一方のトランプ大統領は「私には貿易問題についての確固たる信念がある」と切り返しました。

とにもかくにも米国様のお力添えで「北朝鮮」という地政学的脅威を何とかしたい安倍総理(日本)と、そんなことよりも「貿易不均衡の是正」という経済的課題を優先させたいトランプ大統領(米国)との思惑の大きな差です。

※米国にとって北朝鮮は直接的な軍事的脅威ではありません。(近隣諸国への犠牲を考慮しなければ、米国は一瞬で片を付けることができる)

日米首脳会談の後に行われた共同記者会見で安倍総理は、トランプ大統領から執拗に迫られる貿易問題について次のように述べました。

アジア太平洋地域に広がる貿易投資における高い基準づくりを主導していく。日米で公正で実効性ある経済秩序をつくり上げる努力を重ね、地域、ひいては世界の経済成長を力強くリードする決意だ…」と。

安倍総理が発言した赤字部分のアジア太平洋地域に広がる貿易投資における高い基準づくりとは、間違いなく米国が離脱したTPPを念頭に置いています。

あくまでも安倍総理は「貿易不均衡の是正なんてケチなこと言っていないで、もっと大きな視野をもち、国境を越えてカネ・モノ・ヒトが自由に移動できる貿易の枠組みを共にアジア太平洋地域でつくっていきましょうよ、トランプさん!」と言いたいわけです。

しかしながら、カネ・モノ・ヒトが国境を越えて自由に移動するグローバリズムによって貧困化してしまった数多の米国国民がいます。

その人たちの強い支持を集めて、トランプ氏は大統領選で奇跡的な勝利を収めたのです。

グローバル企業やグローバル投資家たちの利益にはなっても米国国民の利益にはならないからこそ、トランプ大統領はTPPには反対し離脱したわけです。

そのかわり、米国国民の利益になるように二国間での貿易協定を日本と結びたい、ということなのです。

そのことを安倍総理は理解していないようで、トランプ大統領にしてみれば「こいつ喧嘩を売ってんのか!」といったところでしょう。

安倍総理には「世界の潮流はグローバリズムの行き詰まりにある。行き過ぎた市場原理主義を是正しつつ、それぞれの国家主権を尊重し合い、両国の国民にとって良好な経済関係を構築していきたい」ぐらいのことを言ってほしかった。

トランプ大統領が安倍総理の期待を受けて拉致問題や北朝鮮問題に言及しているのは、貿易問題で日本政府(安倍政権)から大幅な譲歩を引き出したいがためのリップサービスにすぎません。

共同記者会見でも明らかなように、トランプ大統領は「安倍君よ、北朝鮮問題を何とかしたいのなら、まずはF35戦闘機を仰山(ぎょうさん)買うてくれやぁ!」と言っています。

今後、揉み手をしながら安倍総理は「ほな、買わせてもらいますぅ」ということになるのでしょう。

まるで、ジャイアンから強要されたスネ夫くんのように。

これが、戦闘機を自前で作ることのできない国の宿命です。

言わずもがな、戦闘機は先端技術の塊です。

先端技術は、あくまでも「先端」でなければ意味がなく2番じゃダメです。

現政権が貫いているプライマリー・バランスの単年度黒字化というバカげた緊縮財政主義を改めないかぎり、先端技術で優位に立つことなんて絶対にできません。

上のグラフのとおり、我が国の科学技術関係予算(当初予算)は横ばいを続けています。

因みに、先進国で横ばいを続けているには日本だけです。

自衛隊を憲法に明記したところで、軍器の独立がないかぎり軍事的にも経済的にも日本国民を守ることはできません。