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議会報告 川崎市政

借金再考「3,740倍の借金でも…」2017/11/03    

年金積立金管理運用独立法人(GPIF)から、7-9月期の運用実績が発表されました。

資産運用の構成比率をみますと、国債など国内債券での運用比率はついに30%を切りました。

『GPIFの国債保有、初の30%割れ 7―9月期に0.9兆円売り越す
http://jp.reuters.com/article/gpif-performance-idJPKBN1D20RK

年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は2日、2017年7─9月期の運用実績を発表した。国内債券の売り越しは9200億円程度で、14年の運用改革以来、初めて保有資産のうち国債の割合が30%を割り込んだ。(後略)』

国債での運用比率を減らし、リスク資産でもある株式での運用比率を高め、株価を釣り上げて内閣支持率を底上げしていることには釈然としない思いもありますが、だからといって「日本の年金が危ない」などといたずらに危機を煽るつもりはありません。

デフレが克服され、現在の生産能力(供給能力)が維持向上されていくかぎり、我が国の年金制度が破綻することなど絶対にありえないので、「どうせ将来は年金なんて貰えないし…」などと言って納付を怠ることのないようにお勧めします。

さて、ここにきてGPIFの国債運用比率が更に低下した理由は、主として政府による緊縮財政にあるのではないでしょうか。

言わずもがな、国債は金融資産としては我が国最大の安全資産です。

安全資産なのですが、ご承知のとおり安倍政権(財務省)が頑なに国債の発行を抑制していることから市場の国債が枯渇しています。

下のグラフのとおり、国債の40%以上を既に日本銀行が保有しています。

なので、日銀による量的緩和(国債購入額)も年間80兆円から60兆円へとペースダウンしています。

そりゃぁそうでしょう、このままいくと、あと2年足らずで「もう国債がない!」となって、強制的な量的緩和終了の日が訪れます。

総需要(貨幣)が不足しているデフレ経済なのですから、政府が国債を発行して財政出動すればいいだけの話しなのに…

例えば、教育無償化にむけ財源確保が必要であるのなら、ふつうに国債(名称は「教育国債」でもなんでもいい)を発行すればいいものを、教育保険だの企業負担を迫るのだと、政府も与党もイレギュラーなことを目論んでいます。

なんでも安倍総理は、経団連の榊原定征会長に対して、教育無償化や待機児童対策のために企業側に約3,000億円の負担を求めたそうな。

榊原会長も「応分の協力はすべきだろう」と容認する考えを示したようです。

とはいえ、そんなに企業におカネを使わせたいのであれば、まずは政府自らが財政を出動してデフレを脱却すべきです。

デフレを脱却しさえすれば、強制的な負担など求めなくとも企業は各種投資を拡大していくことになり、企業投資の継続的な拡大が具現化すれば、必ず経済(名目GDP)が成長します。

経済が成長すれば、自ずと税収は拡大します。

因みに、安倍総理が経団連に教育無償化の財源負担を求めたことについて、小泉進次郎さんが「与党としてそんな話しは聞いていない」と憤慨していました。

自民党の正式な政策決定プロセスがどんなものなのかはよく解りませんが、たしか小泉進次郎さんは教育無償化の財源を保険(こども保険)で賄うべき、というお考えでしたね。

保険ということは、新たな増税と同じです。

デフレを脱却しないまま新たな増税を課された日には、国民経済は更に貧困化してしまいます。

詰まるところ、安倍晋三(総理大臣)も小泉進次郎(自民党筆頭副幹事長)も共に資本主義を理解していない、と言わざるをえません。

資本主義とは借金を元手に経済を成長させるシステムのことです。

ぜひ、お二人に訊ねてみたい!

例えば、現在の日本政府の負債を、明治時代のそれと比較すると、いったい何倍になると思われますでしょうか?

なんと3,740倍です。

といって、別に驚く必要はなく、経済(GDP)がそれだけ拡大しているのですから、それに伴って負債が増えるのもの当然なのです。

3,740倍の借金を抱えても、一向に我が国は潰れて(政府はデフォルトして)いません。

それが資本主義です。