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議会報告 政治・経済

賢明なる選択2017/10/22    

ドイツのAfD(ドイツのための選択肢)、フランスの国民戦線、オーストリアの自由党などなど、マスコミから「極右」呼ばわりされている政党が欧州において躍進しているのは、ことごとく「反グローバリズム」もしくは「グローバリズムの制限」を掲げているためです。

昨年、英国はブレグジット(英国のEU離脱)を決断し、米国はトランプ米大統領を誕生させました。

これらも、詰まるところグローバリズムに対する大衆(ネイティブ国民)の怒りのあらわれです。

そこで改めて、グローバリズムの定義です。

グローバリズム = カネ、ヒト、モノの国境を越えた移動の最大化!

即ち、国境は否定され、各国の国民主権までもが制限されますので、各国のネイティブ国民は怒涛のごとく流れ込んでくる、カネ、ヒト、モノに翻弄されることになります。

とりわけ、壮大なグローバリズムの実験が為されたEUをみますと、ヒトの移動の自由が最大化されたことで、貧困層の移民・難民が先進国の福祉を求めてパスポート不要で国境を越えてきます。

中にはテロリズム目的で潜り込んでくるケースもあり、フランスをはじめ、西ヨーロッパではそれまで考えられなかったようなテロリズムが多発しています。

カネの移動の最大化は、グローバル投資家やグローバル企業の利益を最大化させることには成功したものの、「1% vs 99%」の格差社会を生み出しました。

グローバリズム派が言うような「1%が儲ければ、そのおこぼれが99%に波及する」いわゆるトリクル・ダウン(滴り落ちる)は起きませんでした。

モノの移動の最大化は、生産性の低い国の製造業を衰退させ、そこで働くネイティブ国民らの雇用を奪っていきました。

また低廉な農作物が大量に流入した国においても農業従事者の雇用は奪われ、雇用が奪われた人たちは、これまた国境を越えて他国の雇用を奪いに行きました。

結局、グローバリズムの恩恵を受けたのは、1%の富裕層とChinaやインドなどの労働者で、割を食ったのは主として先進国の労働者(ネイティブ国民)たちです。

昨今、欧米で反グローバリズム、あるいは「グローバリズムを制限しよう」という政党が躍進している背景には、そうしたネイティブ国民たちの覚醒があるわけです。

我が国においても、構造改革や緊縮財政などグローバリズムに基づく各種の政策が進められてきました。

結果、国民経済を保守するための、生活に関る様々な安全保障が危うくなっています。

例えば診療報酬や介護報酬のカット、各種の規制緩和によって食の安全保障やエネルギー安定供給などが損なわれ、緊縮財政は数多のインフラを脆弱化させ、デフレを助長し我が国を小国化させています。

ところが残念なことに、現在の日本には、安全保障に責任をもち「グローバリズムの制限」を主張するまともな政党が一つもありません。

その理由として、我が国には未だ、移民・難民が少ないこと、テロリズムの脅威が深刻化していないこと、いわゆる「1%」層が存在していないこと、貿易収支が赤字化していないことが挙げられ、何よりも戦後教育の成果によって日本国民の多くが「主権喪失」に慣れ過ぎていることなどが大きいようです。

しかし現実には、地方の過疎化、若者を中心とした雇用の不安定化、製造業の退潮、マスコミへの不信、主権回復への希求などなど、欧米で勃興した反グローバリズムの根が、僅かながらにも我が国でも芽生えはじめています。

さて今日は、衆院総選挙の投票日です。

「グローバリズムの制限」と「安全保障へ責任」を掲げ、国民の怒りを代弁してくれる政党が存在しない中ではありますが、それでも私たち有権者は賢明なる選択をしなければならないのだと思います。