〒214-0012
川崎市多摩区中野島3-15-38-403
TEL:044-934-3302 / FAX:044-934-3725



議会報告 川崎市政

正しい政策が「バラマキ」呼ばわりされる日本2017/10/21    

今日(10月21日)は、衆院選の最終日(川崎市では市長選挙も)です。

衆院選も市長選も、ともに明日(10月22日)が投票日となりますが、接近する台風の影響が心配です。

さて、国政選挙や都道府県知事選挙などの規模の大きい選挙が顕著ですが、マスコミがどのようにその選挙戦(政局や政策を含む)を報じるかによって選挙結果は左右されます。

むろん、その選挙結果が政治を左右します。

とりわけ、投票率の高い世代の有権者の情報ツールはテレビと新聞です。

テレビや新聞が、丁寧な取材と分析のもとに正しく多様な情報を国民に提供してくれているのなら、政治の現状はもっと好転しているのではないかと思うことが屡々です。

例えば次のような記事。

『教育無償化、そろって公約 財源実現見えず
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO22542850R21C17A0EA1000/

今回の衆院選では各党がそろって教育の負担減を掲げた。少子化対策は差し迫った課題になっている。ただ必要な財源の明示がないまま、無償化をどこまで認めるかで競っている面もあり、有権者の受けを狙った「バラマキ」とは紙一重だ。(後略)』

まずその前に、私としましては、現在の日本における教育行政の最重要課題がおカネの問題にあるとは思っておりません。

もっと違うところに本質的な問題点があると考えています。

それを前提にして、以下申し上げます。

よく言われていますように、経済的な理由で教育に格差が生じているのであれば、それは長引くデフレで実質賃金が上がっていないこと、またはネオリベラリズム(新自由主義)に基づく構造改革(派遣社員やパートタイム労働の拡大など)によって雇用が不安定化したこと、更には株主資本主義の蔓延により人件費と労働分配率が低く抑えられ続けてきたことなどが主な原因かと思われます。

まずはそれらの解決が優先されるべきかと思われますが、どうしても教育費を無償化したい、というのであれば、それはそれで別に否定しません。

教育とは、未来の日本国民を養成するための、まさに「人材投資」なのですから。

前述の新聞記事で日本経済新聞は「選挙目当てに各党が“教育の無償化”って言ってるけど、財源が不明確でバラマキじゃねぇっ?」と言ってます。

日本経済新聞は社是として「緊縮財政」を善とし、「財政支出の拡大」を悪としています。

この新聞社のようにネオリベラリズムと株主資本主義に基づく経済観をもつと、必ず「政府はできるだけ小さく」「財政は常に緊縮に」「経済規制は緩和もしくは撤廃」と考えます。

なぜなら、それらは悉く株主の利益になるからです。

この新聞社が「とにかく新たな支出拡大につながる政策には反対」の立場で報道するのはそのためで、年がら年中「国民の皆さん、その財源は皆さんの税金ですよっ!」と恐怖を煽るわけです。

もしも教育無償化を実現しようとするなら、その財源は国債(教育国債でも良い)で良いでしょうに。

将来にわたって便益が発生するのですから、まちがいなく投資費用です。

投資費用である以上、起債して減価償却していけばいい。

テレビや新聞は、いかにも「国の借金はすべて税金で返さなければならない」ように報じていますが、それは嘘です。

実際、国債のほとんどは借り換えです。

原則的に政府は永続する法人なので、個人や家計とは異なり予算制約式は適用されず、借り換えを繰り返すことが可能なのです。

もっといえば、日銀による国債の買い切りも可能です。

子会社の日銀が親会社である政府の負債(国債)を買い切ると、政府の返済義務は永遠に消滅します。(信じられないかもしれませんが…)

…「そんなことをしてたら、ハイパーインフレになるぅ」と言われそうなので、念のため断っておきますが、日本国内の生産能力が維持向上されていくかぎり、ハイパーインフレ(インフレ率13,000%以上)になどなりえません。

それに税金で償還するにしても、デフレが解消され名目GDPが拡大していけば、自ずと税収は増えていきますので心配無用です。

現在の日本はデフレという供給過剰状態が続いていて、おカネの価値が上がり過ぎています。(物価が下がる=おカネの価値が上がる)

なのでおカネの価値を下げなければデフレを解消することができません。

おカネの価値を下げるにはおカネの量(貨幣量)を増やすことが必要で、デフレによって資金需要の乏しい今、貨幣量を拡大する経済主体を政府以外にはありません。

即ち、政府による財政支出の拡大が需要創出(デフレ脱却)をもたらし、貨幣量を拡大させるのです。(デフレ期であるからこそ可能)

つまり、現在の我が国には財政支出を拡大する余地が十分にあるわけです。

ところが、前述の記事を読めば誰だって「日本は財源に乏しい」と思い込んでしまうことでしょう。

それを受けて、今度は大衆迎合する政党や政治家たちが先を競って「財政支出の削減」を主張しだします。

現に、今回の衆院選においても、「財政支出の削減」を公約に掲げている政党はありますが、“財政支出の拡大”という正しい政策を公約にしている政党はゼロです。

今の日本では、歪んだ報道が民意を惑わせ、その民意を汲んだ政党・政治家が誤った政策を遂行しています。