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議会報告 川崎市政

財政政策は金融政策の一つ2017/10/19    

世界第3位の経済力(GDP)を有しているものの、日本の名目GDPは下のグラフのとおり、1995年以降ほとんど成長していません。

その理由は、デフレ(需要不足)だからです。

そこで、IMFが発表した「銀行融資残高対GDP比」をみますと、下のグラフのとおり2016年時点で日本はOECD加盟国中第8位でした。

同じく、IMFが発表している「銀行預金残高対GDP比」をみますと、下のグラフのとおり2016年時点でOECD加盟国中第2位でした。

グラフのとおり、融資残高そして預金残高の対GDP比がともに世界第1位のスイスは金融立国という特殊事情がありますので別格として、我が日本国がいかにデフレによる資金需要不足状態に悩まされているのかが解ります。

さて、経営者が何らかの投資のためにおカネを借りる時って、どんな時でしょう?

むろん、需要の拡大が見込める時です。

例えば、或るパン屋さんに「景気がよくなったので、来月から間違いなく2倍以上のお客さんが来ます」と、需要拡大が見込めるようになったとします。

そのパン屋さんは必ず生産設備を強化するなり、売り場スベースを広くするなど、新たな投資(支出)を行うことでしょう。

手元に資金が無ければ、間違いなく銀行から借り入れを起こすはずです。

とはいえ、現実は明日も来月も来年も「今日以上にお客さんは増えない」という状況です。

それでは銀行からおカネを借りる必要などありません。

銀行融資が増えず、また銀行預金が増えているのはそのためです。

よく言われていますように、日本企業の内部留保(現金・預金)が増え続けているのも全く同じ理由です。

下のグラフのとおり、昨年度末で255兆円に達しています。

アベノミクス以降、約50兆円も増えています。

つまり安倍内閣は、デフレ内閣なんです。

この内部留保に課税したらどうか…と希望の党が言っています。

しかし、そもそもからして、家計や企業などの民間部門の金融資産(ストック)に税を課すのは国家による私有財産権の侵害です。

企業におカネを使わせたいのであれば、デフレという需要不足を解消すればいいだけの話しです。

デフレとは物価が下落し、相対的に貨幣(おカネ)の価値が上昇していく現象なのですから、要は貨幣の価値を下げる政策をとればいいだけ。

では、貨幣の価値を下げるにはどうしたらいいの?

それが今の為政者たちには解らない。

答えは簡単です。

政府が借金をして使うだけです。

程よくマイルドなインフレ(インフレ率2~5%)状況をつくりだし、それ以上にインフレ率が上昇しそうになったら、今度は政府が財政を引き締めて、日銀が国債を放出すればいい。

日銀が国債を放出(売りオペ)すると、市中の貨幣(おカネ)が日銀に回収されます。

政府が財政を引き締めるというのは、政府が川崎市のように黒字をあげることです。

誰かの黒字は誰かの赤字というマクロ経済の法則がありますので、政府財政の黒字拡大は、市中の貨幣(おカネ)を回収することになります。

政府の財政黒字が貨幣の量を調整するという意味において、実は財政政策は金融政策の一つなのです。