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議会報告 政治・経済

活かすのは「消費税」でなく「日銀当座預金」だ!2017/10/13    

我が国のマネタリーベースが、9月末時点で過去最高を更新しました。

マネタリーベースとは…
① 日本銀行が発行した現金紙幣(日銀券)
② 100円玉や500円玉など政府が発行した現金硬貨
③ 民間金融機関が日本銀行にもっている当座預金残高
…の合計を指します。

簡単に言えば、我が国の政府と中央銀行(日銀)が発行した「おカネの量」です。

『9月末マネタリーベースは474.6兆円、過去最高を更新=日銀
https://jp.reuters.com/article/boj-sep-monetary-base-idJPKCN1C804I

日銀が3日発表した市中の現金と金融機関の手元資金を示す日銀当座預金残高の合計であるマネタリーベース(資金供給量)の9月末の残高は474兆6665億円となり、過去最高を更新した。(後略)』

ロイターの記事のとおり、我が国のマネタリーベースは、9月末時点で474兆6,665億円(過去最高)でした。

内訳をみますと…
① 日本銀行が発行した現金紙幣(日銀券) 100兆7,945億円
② 100円玉や500円玉など政府が発行した現金硬貨 4兆7,448億円
③ 民間金融機関が日本銀行にもっている当座預金 369兆1,272億円

さらに時系列でみると下のグラフのとおりです。

過去最高を記録するほどにマネタリーベースが拡大しているのは、上のグラフのとおり、民間金融機関が日本銀行にもつ当座預金(日銀当座預金)が増えているからです。

マネタリーベースは基本的に我が国の中央銀行たる日本銀行が調整します。

具体的には、日本銀行が民間金融機関の保有する国債を購入することで日銀当座預金を増やし、あるいは売却することで減らします。

民間金融機関の日銀当座預金残高が量的に増えることから、日本銀行による国債購入を「量的緩和」と呼んでいます。

逆に、日本銀行が国債を売却して、民間金融機関の日銀当座預金残高を減らすことを「金融の引き締め」と呼びます。

では現在、どうして日本銀行は日銀当座預金を増やしているのでしょうか?

それは、下がり続けている物価を上昇させるため、即ちデフレを脱却するために、です。

ところが、日本銀行の目論見どおりには物価は上昇していません。

上のグラフのとおり、日本銀行の目標(2.0%)に全く達していません。

目標を達成したのは、消費税増税(5%→8%)によって強制的に物価が上昇した2014年4月から翌年3月までだけです。

むろん、消費税増税による強制的な物価上昇では、デフレを脱却することもできません。

それどころか、消費税増税は消費や投資を抑制することになりますので、更なるデフレ化を招きます。

民間金融機関がもつ日銀当座預金というおカネを増やしたところで、物価は一向に上昇せず、デフレ(需要不足)も脱却できないのです。

では、どうすればいいのか?

日銀当座預金に関係なく、誰かがおカネを借りて消費や投資という形で使ってくれればいいだけです。

そうすれば着実に物価が上昇し、デフレを脱却し、実質賃金が上昇していきます。

しかし残念ながら、デフレという需要不足に陥っている今、企業や家計や個人などの民間部門は積極的に「借入れ」を増やそうとはしないわけです。

実際、企業の内部留保が貯まりに貯まっているのはそのためです。

なので、民間部門以外の誰かが借りて使うほかはないのです。

だ~れだ?

むろん、「政府」です。

しかも私たち国民や企業とちがって、政府だけは民間金融機関の日銀当座預金を借りることが可能です。(※私たち国民や企業は、日本銀行に当座預金をもてない)

さて、金融機関が日本銀行にもっている「日銀当座預金」を、政府が借りることを何ていうでしょう?

政府による国債発行です。

即ち、今求められているのは、政府による国債発行と、政府による支出拡大(需要拡大)です。

公明党の山口代表が、しきりに「消費税を活かして…」と言っていますが、消費税を活かす前にマネタリーベース(日銀当座預金)を活かせ!

そうすれば、消費税増税の必要性も無くなります。

このように言うと必ず「これ以上の国債を発行したら、財政がぁ~」なる愚論がでます。

ご心配なく、我が国の国債は、その100%が自国通貨建て(日本円建て)で発行されているため、絶対にデフォルト(財政破綻)することなどありえません。

それから付け加えておきますが、国債を発行した政府が公共投資という形で支出すれば、結局は民間金融機関の日銀当座預金におカネが返ってくることになります。

詳しい説明は省きますが、つまり政府による国債発行と公共投資は、政府がもつ日銀当座預金と、民間金融機関がもつ日銀当座預金との間を、おカネが行ったり来たりしているだけです。

要するに、我が国に深刻な財政問題など存在していないのです。

現在、衆議院総選挙が行われていますが、各政党の選挙公約をみるかぎり、そのことを正しく理解されている政党はゼロです。