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議会報告 政治・経済

健全なる民主主義が機能するには2017/10/01    

9月29日に総務省から発表された家計調査によると、8月の実質消費支出は前年同月比で0.6%でした。

下のグラフのとおり時系列でみますと、この2年間で実質消費支出がプラス化したのはたった3回。

そのうち、昨年(2016年)2月のプラス1.3%は閏月効果によるおまけつきプラス化で、今回のプラス0.6%は前年度同月(2016年8月)がマイナス4.6%でしたのでその反動でしょう。

年平均でみますと、
2014年 マイナス2.9%
2015年 マイナス2.3%
2016年 マイナス1.7%

このままいくと、おそらく今年(2017年)もマイナス化することでしょう。

もしそうなると、実質消費支出は4年連続でマイナスということになります。

実質消費支出がマイナス化している、とこうことはどういうことでしょうか?

それは、国民が実質的に消費できる量が減っているということです。

例えば、実質消費支出がマイナス3%だったとすると、昨年は100個のリンゴを買うことができたのに、今年は97個しか買うことができなかった、ということです。

要するに、日本国民が貧困化しているということ。

どんなに株価が上がろうが、どれほど企業が内部留保を蓄えようが、いかに有効求人倍率が改善していようが、国民が貧困化している以上、経世済民(経済政策)としては失敗であり失政です。(※有効求人倍率の改善は生産年齢人口の減少が理由であって経済情勢の問題ではない)

さらにデフレの恐ろしいところは、消費のみならず投資までをも縮小させてしまうことです。

消費の低迷は現代世代の貧困化であり、投資の低迷は将来世代の貧困化につながります。

そりゃぁそうですようね、消費や投資が縮小していくと国力の源泉たる供給能力が毀損されていきますので。

モノやサービスを生産(供給)できない社会では所得を得ることはできません。

所得は、誰かが生産(供給)したモノやサービスを、誰かが支出(購入)してくれることで創出されます。

これが国民経済の逃れられない原則です。

要するにデフレとは“百害あって一利なし”の経済情勢なのです。

現在の日本政治が深刻なのは、まったくもってデフレが問題視されていないことです。

安倍政権であれ、小池新党であれ、その他の野党であれ、既存政党の中でデフレを問題視している政党ってありましたっけ? …

…さて話しは変わりますが、政局のゴタゴタがテレビや新聞を喧しくしている中、尖閣諸島が更なる危機に直面しています。

昨年(2016年)だけでも、上海にある中共の海警局東海分局からの中共公船による接続水域侵入が752回、領海侵入が121回ありました。

更には、空からの軍用機の侵入に対して我が国のスクランブル発進は851回に上っています。

これまでは、1回につき4隻で侵入してくる中共公船の動きはバラバラだったようですが、最近では、隊列を組んで、機関砲を搭載した公船がしんがりになって統制のとれた動きをして来るのだそうです。

しかも、中共の漁船を警護するようにして一緒に侵入してくるのだとか。

これに対し、我が国は海上保安庁の巡視船がただ回遊しているだけで、何ら効果的な措置をとれていません。

結果、尖閣の海では、中共の漁船と公船とで埋まった海域に、我が国の巡視船だけが回遊するという状況であるために、その映像を中共が世界に発信して「尖閣は中共の領土である」と喧伝し続けています。

私たち日本国民を脅かしている危機は、北朝鮮問題だけではありません。

マスコミが“尖閣の危機”を取り上げなくなると、残念ながら多くの日本国民の尖閣への関心が希薄になります。

マスコミがデフレを問題視しないために、多くの日本国民もまたデフレという現状が問題だとは思っていない。

マスコミ報道に惑わされない有権者が多数を占めたとき、健全なる民主主義が機能するのだと思います。