本日(9月29日)、川崎市議会・決算審査特別委員会で総括質疑に立ちます。
私が質問に立つ時間帯は、概ね午後4:20頃です。
質問内容は、川崎に纏わりつく深い闇について !? …です。
インターネット中継されますので、ぜひご覧ください。
http://www.kawasaki-council.jp/
さて、麻生財務大臣が、企業の内部留保(現預金)が増え続けていることについて問題視しています。
『企業の内部留保「現預金の多さ問題」 麻生財務相が講演
https://www.nikkei.com/article/DGXLZO21673500Y7A920C1EE8000/
麻生太郎財務相は28日、都内で開催された全国証券大会で講演し、「企業の内部留保のなかで現預金が多くなっていることが問題だ」と指摘した。企業収益の改善などをアベノミクスの成果として強調しつつ、消極的な企業行動が経済の好循環を妨げていると訴えた。(後略)』
グラフのとおり、昨年度末時点で255兆円です。
そうですよ、麻生財務大臣が言うように確かに問題ですよ。
でも麻生氏は「企業収益の改善がアベノミクスの成果で、企業行動の消極さが問題だ」という趣旨で発言されていますが、いったい何を言っているのでしょうか。
企業行動の消極さで内部留保が溜まっているのは、明らかに政府がデフレ(需要不足)を放置してきたからです。
需要不足、即ち需要の拡大が見込めない以上、企業は先行投資などできません。
内部留保が溜まっているのはそのためです。
そもそもアベノミクスは、デフレを脱却することが目的ではなかったのですか?
その目的が達成されていないからこそ、内部留保が増え続けているんです。
上のグラフをご覧のとおり、第二次安倍政権発足以降、即ちアベノミクス以降、内部留保の増え具合はうなぎ上りです。
これで、アベノミクスの成果もへったくれもない。
それに内部留保が増えつつも、下のグラフのとおり、労働分配率は一向に上がらずむしろ下がり続け、株主への配当だけは着実に増えています。
要するに、国民経済の為のアベノミクスではなく、株主資本主義の為のアベノミクスだったのです。
これがアベノミクスの正体です。
経済面における政治の目的は、国民の所得を増やすことです。
これを経世済民といいます。
株価が上がり、株主への配当が増えるのはその副産物でなければなりません。
因みに、おカネを増やすことと、所得を増やすことは違います。
ネオリベラリズム(新自由主義)は、とにかくおカネさえ増やせればいい、あるいは株価さえ上がればいいと考えますが、経世済民は所得を増やすことで国を豊かにしようと考えます。
所得は、誰かがつくったモノやサービスを誰かが需要(投資・消費)することで創出されます。
例えば投資という需要は、公共投資、設備投資、住宅投資、技術開発投資をもたらします。
なので所得が増える一方で、同時にインフラや工場設備などの生産資産や技術資産が構築されていくわけです。
ところが、どんなに株価が上がったところで、それでインフラや工場設備などの生産資産や技術資産が構築されていくわけではありません。
つまり、私たち日本国民を守るためのインフラは、所得が創出されることではじめて構築されるものなのです。
では、デフレの今、所得ってどうすれば増やせるの?
これにまともに答えられる政治家は、現在の日本にいったい何人いるのだろうか。