〒214-0012
川崎市多摩区中野島3-15-38-403
TEL:044-934-3302 / FAX:044-934-3725



議会報告 政治・経済

小栗上野介は偉大なり2017/09/17    

好きな女優さんが出演していたこともあって毎週みていたTBSのドラマ『ハロー張りネズミ』が、一昨日(9月15日)の金曜日に最終回を迎えました。

東京都板橋区の下赤塚を舞台にした面白い探偵ドラマでした。

探偵事務所のある下赤塚駅(東武東上線)は、私の生まれ故郷でもある東武練馬駅の隣駅なのでより親しみ感がありました。

このドラマを見てはじめて知った小暮久作役の森田剛さん、その演技がとてもいい味をだしていて良かったです。

ドラマの最終回は“徳川埋蔵金”がテーマでしたが、史実とは別にTVドラマとしては面白かったです。

幕末、勘定奉行(現在の財務大臣)を罷免された小栗上野介(おぐりこうずけのすけ)は新政府軍に捕らえられ罪無くして斬首に処されるのですが、ドラマではその小栗は偽物(影武者)で、本物の小栗は権田与平と名前を変えて徳川埋蔵金をもって落ち延び、小栗が隠した埋蔵金をその子孫と探偵さんたちがついに探し当てる、というストーリーでした。

あくまでもTVドラマなので、むきになって否定するつもりはありませんが、我が尊敬する小栗上野介忠順(おぐりこうずけのすけただまさ)公の名誉のため、以下述べます。

軍事力を背景に欧米列強が第三世界(発展途上国)をほしいままに植民地化していった幕末、日本もまた清(当時のChina)やインドやインドネシアのように列強の植民地と化してしまう恐れがありました。

そんな中、勘定奉行などの要職を歴任した小栗上野介は、危機感ゼロの幕閣要人たちの反対を押し切って、次々と近代国家日本(植民地化されない日本)の礎を築いていきました。

例えば当時、世界最新といわれた横須賀造船所の建設、新橋と横浜を結ぶ鉄道建設計画、郵便電信事業や郡県制の提唱、兌換紙幣発行による金融財政政策などなど、現代にも通ずるような国家規模の政策を具体的に進めていきました。

北朝鮮からミサイルが飛んできても、「強い言葉で厳重なる抗議をしました」というテンプレフレーズをひたすら繰り返すだけで、結局は何もしないどこぞの政治家とは大違いです。

特に、横須賀造船所の建設は日本近代化の原点と言ってよく、司馬遼太郎をして「小栗こそ明治近代化の父」と言わしめました。

日本海海戦でロシアのバルチック艦隊を撃滅した東郷元帥は、「日本がロシアに勝利できたのは、小栗さんが造船所をつくってくれたお陰です」と小栗の子孫に感謝しています。

横須賀造船所の建設を急いでいた小栗に対して、理解のない幕府や世間の目は冷たいものでした。

その時の小栗の言葉が心にしみます。

「たとえ幕府が滅びようとも、あばら家(日本国)が消えてなくなるわけではない。同じ売り家でも、この造船所のおかげで“土蔵付き”という豪華な一項目がつくではないか」

徳川家のための造船所ではない、日本国のための造船所だ、と小栗は言うのです。

つまり、小栗上野介の未来構想に中に徳川幕府を超越した次なる国家への受け渡し、という思想があったに違いありません。

幕臣というシガラミを超えて新国家建設に尽くした小栗さんが、新国家建設に必要なカネを持ち逃げして隠すようなことをするはずがない。

徳川埋蔵金伝説そのものが、小栗上野介の偉大なる功績に泥を塗るものです。

残念ながら学校の授業でも、その小栗上野介の偉大なる功績は出てきません。

多くの日本国民が小栗上野介のことすら知らない所以です。

史実とは別に、そんな小栗さんの存在を少しでも世に知らしめたドラマにとりあえず感謝。

さて、意味のないテンプレフレーズを繰り返すだけで、日本の安全保障を強化するための具体的な策を講じようとしない政治家たちには、小栗上野介がもっていた健全なナショナリズムの欠片もないことがわかります。

健全なるナショナリズムなくして、健全なる安全保障は確立できないのです。