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議会報告 川崎市政

求められる公論2017/09/10    

北朝鮮危機が続いていることもあり、日本の防衛はいかにあるべきか、をテーマにした討論番組を観る機会が増えました。

具体的な危機が目前に迫らないと本気で考えることのできない点が、戦後日本の大きな欠点かと思われます。

それはそれとして、なにも北朝鮮リスクはミサイル問題だけではないのに、テレビに出てくる専門家やコメンテーターらの議論は専ら、北朝鮮から飛んでくるミサイルに対してどのように対応するかにのみ特化されています。

とりわけ、ミサイル迎撃能力、敵地反撃能力、核保有の是非についてです。

しかも大抵の場合、「戦後日本が培ってきた平和体制を損なうようなことはできない」という意見が出され、それ以上の議論が進まなくなるのが残念です。

我が国における平和教育が単なる「反戦」教育、「反軍」教育、「自虐史観の普及」教育でしかなかったことのツケでしょうか。

思い返してみますと…「戦後培ってきた日本の平和」と言う際の「平和」とはいったい何なのか、逆に「平和ではない状態」とはどのような状態のことなのか、という基本的な知識を学校で教えてもらった記憶がありません。

それどころか、まるで「軍事」が「平和」の対立概念であるかのような教育を受けてきた感があります。

よって、戦後日本では、現実から目を背けたあまりにも観念的で抽象的な議論がひたすらにまかり通ってきたのだと思います。

それでもこれまで何とかやってこられたのは、大量破壊兵器及びそれを保有する覇権国の出現、そして冷戦構造に続いて米国主導による一極国際秩序が形成されるなど、我が国を利する特殊な地政学的要因が偶然にも重なってきたからです。

大多数の人々がその特殊要因を前提にして議論をするものだから、日本における安全保障議論には進展がみられません。

結局は、「戦後体制を維持しつつ米国に頼りきり、ロシア、China、北朝鮮との対話を重視しすべきだ」で討論が終わることが多いわけです。

これを思考停止状態というのではないでしょうか。

戦後日本の「平和」の礎となってきた特殊要因は、もうすでに崩壊しているのです。

『五箇条の御誓文』には、「広く会議を起こし万機公論に決すべし」という文言があります。

これは、公論を論じることのできる資格(能力)を有する人たちによる政治参加を求めたものです。

一度でいいから、「基礎的な知識」という最低限の資格を有した人たちによる、現実認識に基づいた討論(公論)を聞いてみたい。