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議会報告 政治・経済

何もできない日本、躊躇する米国2017/09/05    

どうやら北朝鮮は、今回行った6回目の核実験で水爆の小型化に成功したようです。

このことは、核兵器技術を獲得した、という点で北朝鮮が米国と肩を並べたことを意味します。

水爆は原爆が生み出す1,000万度の高熱によって重水素の核融合エネルギーを引き出すものです。

つまり原爆による核分裂の熱エネルギーを利用し、核融合による膨大なエネルギーを誘発します。

その威力は原爆の1,000倍であり、壊滅的被害をもたらす兵器です。

北朝鮮は、その能力を手に入れて米国と対峙することになりました。

一方、朝鮮中央テレビは「我々の水爆は超強力電磁パルス攻撃まで加えられる核弾頭である」と言って、はやくも我が国を威嚇しています。

通常の核兵器はミサイルに搭載して標的の上空数百メートルから数キロメートルの高さで爆発させますが、電磁パルス攻撃はそれよりももっと高い上空30キロメートルから400キロメートルの高さで核爆発させます。

すると核爆発によって放出されたガンマ線が大気中の分子と衝突します。

結果、強力な電磁波が発生します。

その強力な電磁波が電磁パルスです。

電磁パルス攻撃を受けると、電気で稼働するすべてのシステムがダウンします。

発電所、変電所、ダム、上下水道施設、通信施設などのインフラ施設をはじめ、飛行機も操縦不能となり新幹線などの鉄道のほか、電気で動くものすべてが止まります。

むろん、スマホ、パソコン、銀行のATMも使えなくなります。

例えば、病院で人工呼吸器をつけている患者さん、あるいは手術中の患者さん、それに病院でなくともペースメーカーをつけている方々などは直ちに命の危機に直面します。

2004年に米国議会で報告されたレポートによれば、もしも米国が電磁パルス攻撃を受けた場合、食料の物流が滞り飢餓が発生し、水が不潔になって病人が増え、1年後には米国の人口の90%が死亡するとのことです。

北朝鮮は弾道ミサイルが大気圏に再突入する技術を未だもっていない、という意見もありますが、電磁パルス攻撃は大気圏再突入前に核爆発させますので、仮に大気圏再突入の技術がなくとも攻撃可能です。

さて、いかに北朝鮮がレッドラインを超えたとしても、米国は容易に先制攻撃ができません。

現に、北朝鮮による挑発行為が日に日にエスカレートしているにも関わらず、米国は北朝鮮攻撃を躊躇しています。

米国の地中貫通爆弾(バンカーバスター)は、地下100メートル以上深いところにある平壌の地下鉄と併用された地中の核兵器基地には届かず、例え米国が先制攻撃を行っても、すべての核兵器基地を叩くことができないのです。

となれば、必ず北朝鮮は反撃してきます。

もしも開戦になれば北朝鮮は確実に崩壊しますが、死なば諸共としてあらゆる攻撃をしかけてくることでしょう。

在日米軍がマイクロ派を使用したミサイル防衛用早期警戒レーダー「Xバンド・レーダー TPY-2」を配備した通信所が日本に2カ所(京都府の経ヶ岬通信所と青森県の車力通信所)あります。

これを破壊されると、米軍は身動きがとれなくなります。

北朝鮮が最優先で攻撃する対象はこの二つの通信所かもしれません。

2003年、米国は「イラクが大量破壊兵器を保有している」と言いがかりをつけてイラクを攻撃しました。

フセインは大量破壊兵器など持っていなかったのに、言いがかりをつけられ結局は殺されました。

金正恩は、確信犯で持っています。

もっている可能性がある…という不確かな理由でイラクには攻撃したのに、確実に保有していることを公言して憚らず、しかもそれをもって威嚇している金正恩には手を出せない。

前述のとおり、北朝鮮の核攻撃基地の完全壊滅が困難だからなのでしょうが、日本が頼りにしている米国様は軍事的にも経済的にも今や覇権国ではないのです。

となると、詰まるところは経済封鎖を強化して、そのボディーブロー効果を期待しつつ、対話路線に持ち込む方向を模索することになるのでしょう。

我が国は、米国による「核の傘」が全くの幻想であったことを認識し、この北朝鮮危機を前に何らなす術のない国であることを自覚しなければなりません。

すでに遅きに失していますが…