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議会報告 政治・経済

長期金利が再びマイナス化2017/09/02    

長期金利が再びマイナスになりました。。

長期金利の基準は、政府が新たに発行する10年物国債の利回りです。

なぜ、政府が発行する長期国債が長期金利の基準になるのでしょうか。

それは、政府が借金をするときの借用証書こそが、まさに「国債」だからです。

政府という日本で最も信用度の高い相手におカネを貸すのですから、その利回りは日本で最も低くてよいと考えられており、ゆえに国債金利(新発10年債利回り)が長期金利の基準になっているわけです。

その新発10年物国債の利回りが、再びマイナス圏に入っています。

昨日(9月1日)の債券市場における新発10年物国債の利回りは一時、マイナス0.005%を付けました。

因みに、国債の利回りが下がるということは、国債そのものの価値が上昇していることを意味しています。

逆に、国債の利回りが上昇しているときは、国債が売られるなどして、その価値が減少していることを意味します。

債券の利回りというものは、そういうものです。

長期金利がマイナスになったのは、昨年11月以来です。

日本経済新聞は、マイナスに再突入した理由を「米国の政治の先行き不透明感や地政学リスクの高まりによって、グローバル・マネーが安全資産とされる国債に流れている」と報じています。

この新聞社は、ありもしない日本政府の財政危機を煽りに煽って、常に日本国債の信用を貶めているくせに、「国際社会が不安定化しているので安全資産である日本国債が買われている」と平然と言ってのけます。

そんなに危ない国債が、なぜそんなに買われるのか。

納得いく説明記事をぜひ掲載してほしい。

一方、きのう財務省から発表された法人企業統計によりますと、2016年度末時点で日本企業の内部留保が400兆円を超え、406兆円に達したとのことです。

企業の基本的な役割は、自己資本や他人資本などを原資にして、各種の投資を行い、生産性の向上をはかることで利益を上げ、労働者や経営者や株主にその利益を分配することです。

ところが全般的な傾向として、企業による投資はおざなりにされ、労働分配率は低く抑えられ、内部留保と株主への配当金だけは着実に増えています。

そうした中、労働分配率だけは低く低く抑えられ続けています。

人件費をできうるかぎり抑制して、純利益を増やす。

その純利益が、株主への配当金や自社株買いの原資となります。

自社株買いをすると株式数が減るので株価が上がります。(株価が上がることもまた株主の利益)

因みに、法人税率が引き下げられると、これもまた純利益増(配当増・自社株買い増)につながります。

むろん、企業が株主への配当金を増やすことが悪だとは言いませんが、同じように労働分配率も引き上げていくべきですし、内部留保を積み上げる前にまずは各種の投資を拡大すべきです。

労働分配率を引き上げず株主への配当のほうが優先され、各種の投資を怠っては内部留保を増やす。

これが株主資本主義の欠点です。

とはいえ、企業が投資をせず内部留保を増やし続けているのは、長引くデフレで需要の拡大が見込めないからです。

よって、行き場を失ったおカネが国債に集中し、長期金利を再びマイナスにまで引き下げている要因の一つになっています。

今、デフレという需要不足を埋めることのできる経済主体は、政府しかありません。

また、労働分配率の引き上げを、企業の自主努力に委ねているだけではダメで、新たな何らかの規制が必要になろうかと思われます。

それを行うのもまた、政府の役割です。