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議会報告 川崎市政

必要なのは「投資」であって「増税」じゃない2017/07/07    

適切な管理が行われていない、いわゆる「空き家」が、防災、衛生、景観などの面で住民の生活環境に深刻な影響を与えていることから、2年前に『空家等対策の推進に関する特別措置法』(以下、「空家特措法」)が施行されました。

川崎市においても空き家対策が進められていますが、現時点では空家特措法の適用対象になった空家はありません。(むろん、空家自体はあります)

空家特措法が適用されると、それまで6分の1に減免されていた固定資産税の減免措置が解除されることになります。

確かに空家対策の必要性はあるのでしょうけど、この空家特措法でお気の毒だと思うのが、シャッター通り商店街と化した店舗に対する減免措置の解除です。

とりわけ、地方の商店街の多くがシャッター通り化したのは1990年代以降のことです。

むろん、日米構造協議の結果として行われた「大規模小売店舗法」の改正・撤廃以降のことです。

これにより、我が国には郊外型の大規模店舗が普及していくことになります。

大資本を背景にした大規模店舗の出現によって、お客さんの流れは一変し、消費行動も激変し、資本力で劣勢にたった地方商店の多くが閉業を強いられていきました。

なにも彼らは、好きでシャッターを閉めたわけじゃない。

例えば、一階が店舗、二階が住宅というような建物に居住してきた商店主さんがいたとします。(固定資産税は6分の1に減免されている)

閉業したのち、一階の店舗を空けたままにしていることで、もしも空家特措法が適用されてしまうと、最終的に減免措置が解除されますので、事実上、それまでの6倍の固定資産税が課されることになります。

長期間にわたるデフレによって国民経済が疲弊しているなかでは、一旦閉業した商店主が新たに起業することも、あるいは新たに店舗の借り手をみつけることもなかなかに困難でしょう。

大店舗小売店舗法の改正・撤廃も、長引くデフレも、そのすべての責任は政治行政にあるのであって、べつに商店主の責任じゃない。

なのに、空家対策とはいえ、容赦なく増税しようとするわけですから酷い話しです。

シャッター通り化した商店街を復活させたいのであれば、せめて政治行政はデフレ解消の努力をすべきです。

むろん各地域には、個人の努力と工夫、もしくは地域の特性を活かして街のイメージや客層を一新することに成功し、シャッター通り化した商店街を立て直した事例もあります。

しかし、それでもまだごく一部の話しですし、その地域が飛躍的な経済成長をしているわけではありません。

まずデフレを解消することが先決ですが、何よりも地方経済を活性化するには、新幹線や高速道路などの交通インフラを充実させ、都市部と地方とのインフラの差を縮小することです。

それにより、分散化した小市場を大きな市場として統合していくことが可能になります。

また都市部との距離が時間的に縮まれば、地方からの若者の流出も減るはずです。

仮に今後、地方における生産年齢人口(15~64歳)の減少スピードに拍車がかかったとしても、生産性向上のための各種投資(インフラ投資、設備投資、技術開発投資、人材投資)を行うことで地方経済の成長は充分に可能です。

これらの投資がなされれば、必ず一人当たりの生産性(所得)が向上していきます。

所得が増えていくことを経済成長といいます。

要するに、今、求められているのは「投資」であって「増税」じゃない。