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議会報告 川崎市政

有権者の鬱屈とした不満を増長するデフレ2017/07/03    

東京都議会議員選挙が終わりました。

なぜ都民ファーストが躍進し、自民、民進が大敗したのかについて、個人的にはあまり関心はありません。

それよりも、国政であれ、都政であれ、市政であれ、現在の我が国にとって最大の懸案事項は、財務省が主導する緊縮財政路線です。

安倍政権は2020年プライマリーバランス(以下、PB)の黒字化目標にむけて憲政史上最大の緊縮を進め、各地方自治体も単年度PB黒字化に邁進しています。

各地方自治体も財務省様のご意向を受けて、着実にPB黒字化にむけて邁進しています。

むろん、川崎市もしかりです。

長期的な需要不足から物価と所得が相乗的に縮小していくのがデフレです。

そのデフレ期において、政府部門が収支を能動的に黒字化(歳出<歳入)させようとすると、民間部門(企業・家計・NPO)の資金を吸い上げてしまうことになりますので、余計にデフレ化します。

なぜか日本のメディアは「デフレ」を国難と捉えていないようですが、デフレ化(名目GDPが増えない状態)は、日本の発展途上国化、あるいは小国化とほぼ同義語です。

いつも言うように、税収は名目GDPに相関(比例)します。

なので名目GDPが拡大した国はたいていの場合、というか普通の場合、防衛費(軍事費)を拡大します。

普通でなく、占領政策の洗脳によって「軍隊さえ持たなければ絶対に戦争にならない」と妄信している国民の国は別です…

下のグラフのとおり、2000年代以降、急速に名目GDPを成長させたChinaは、デフレに苦しむ我が国をよそに着実に軍事費を伸ばしてきました。

既に勝負あり、です。

当然、このギャップを米国様のお力で埋めようとする。

だから米国様からの様々な通商的・経済的・金融的要求に応えていかなければならない、というのがお決まりの構図です。

防衛費のみならず、社会保障費やインフラ整備費や教育費だって同じことです。

デフレの長期化により、我が国の各種行政サービスの絶対的水準が低下していくのです。

小池都知事が昨日の記者会見で「都民の貴重な税金を無駄にすることなく適切に使うことが求められている」という趣旨のことを述べておられました。

都知事の言うところの「適切」の定義がよくわかりませんが、要するに緊縮思想なのでしょう。

オリンピックの関連予算を問答無用に削っているくらいですから。

しかし、デフレ脱却という真っ当な政治目標からすると、今は「歳出>歳入」という使い方こそが正しい政策のはずです。

最大の経済規模(GDP約94兆円)と財政規模(約7兆円)を有する東京都という巨大自治体が緊縮することの意味を、小池都知事はどこまで理解されているのでしょうか。

何度でも言います。

行政の目的は黒字をだすことではありません。

あくまでも経世済民(国民の安全を守り、所得を増やすこと)です。

「所得=GDP」であり、「安全をもたらす財政的基盤=GDP」なのですから、そのGDPを拡大することを考え実行するのが為政者の仕事のはずです。

そしてGDPを拡大するシーズ(種)こそが、実は「借金」なのです。

資本主義経済では、借金こそが成長の源泉ですから。

なお経済情勢によって、その借金すべき経済主体は変わります。

インフレ期には「民間」が、デフレ期には「行政」が、その「借金」の担い手になるわけです。

世の中には、「無借金経営」なる資本主義を否定する経営思想がありますが、これは明らかな間違いです。

ましてや長引くデフレ期に政府部門までもが「無借金行政」を目指してしまったら、まさに資本主義の死を意味します。

小池さん、おカネは使っても消えないのですよ。

使うと消える、と考えるのは家計簿の発想です。

結局、小池都政も家計簿ポリティクスの域をでないのか。

「改革」の名のもとに緊縮行政が進められ、緊縮行政によってデフレが長期化し、デフレが長期化することでGDP(所得)が縮小し、GDP(所得)が縮小することで有権者の緊縮マインド(政治へ鬱屈した不満)が増強されていく。

その有権者の緊縮マインドに迎合した政治勢力が一過性のブームで躍進する。

そしてまたデフレという我が国の発展途上国化及び小国化が続いていくのです。

それが、デフレ突入以来(20年間)の我が国の姿です。

小泉政権しかり、民主党政権しかり、大阪維新しかり、都民ファーストしかり…です。