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議会報告 政治・経済

歴史は繰り返す ー 政治主導のレントシーキング ー2017/06/27    

明治維新は、政治主導によって実現されました。

維新後しばらく政治主導がつづくのですが、明治14(1981)年に開拓使官有物払下事件が発生します。

この事件はまさに政治主導によって行われたレントシーキング事件です。

やがて大隈重信が下野することになる「明治十四年政変」の原因となった事件でもあります。

その後日本は、薩長藩閥体制がいよいよ強化されていき、徐々に官僚制が確立されていきました。

政治は、ただただ政争を繰り返し立憲政治が空洞化していく一方、それを補うようにして官僚制が自己増殖し強固な体制となっていきました。

我が国のいわゆる「官僚主導」政治はこのあたりから本格化したように思えます。

その後、日清戦争、日露戦争、第一次世界大戦などを経て、陸軍省、海軍省が軍務大臣現役武官制を確立して、官僚主導政治が極まって大東亜戦争へと突入していくことになります。

改めて我が国の近代史を振り返ってみますと、国家としてハッピーだった時期のピークは国際連盟の常任理事国になった大正9(1920)年だったかと。

翌年のワシントン会議で日英同盟が破棄されたところあたりから昭和の悲劇がはじまります。

昭和の悲劇は、有史以来はじめての被占領統治という形で、我が国にとって耐えがたいような過酷かつ屈辱的な現実となりました。

やがて、サンフランシスコ講和条約を経て我が国は独立を回復し、様々な地政学的な幸運に恵まれたこともあって、戦後の高度経済成長を実現したのです。

そして戦後の経済成長において、官僚主導が果たした役割は大きいものがありました。

要するに、政治主導も官僚主導も、その良し悪しは一長一短であるということでしょうか。

あるいは戦後政治を眺めてみて、極めて特徴的であると思うのは、政治主導の長期政権には対外的な安定性があるものの、内政的な腐敗を必ず伴うことが多いことです。

いま流行りの「森友学園」問題も「加計学園」問題も、安倍政権主導のレントシーキングが暴露されただけの話しです。

そもそも国家戦略特区なるものは欺瞞も甚だしいものであり、獣医学部の新設を「国家戦略特区法」によって行う必要が果たしてあったのでしょうか。

全国どこでも、平等な要件によって設置させればよいだけの話しではないのでしょうか。

どうしても岩盤規制に穴を開けたいのでしょうが、それなら一律に岩盤規制に穴を開ければよく、べつに「特区」とする必然性はないはずです。

結局、「森友学園」問題も「加計学園」問題も、明治14(1981)年の開拓使官有物払下事件と同じ構造です。

開拓使官有物払下事件は薩摩藩人脈の情実によるレントシーキングでしたが、安倍内閣の場合は「安倍お友達人脈」の情実によるレントシーキングだったという違いだけです。