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議会報告 政治・経済

働けど働けど…2017/06/09    

昨日(6月8日)、内閣府から1-3月期のGDP統計の2次速報値が発表されました。

内閣府の発表によると…
実質GDP 対前期比 +0.3%
名目GDP 対前期比 ▲0.3%
GDPデフレーター(物価の変動値) 対前期比 ▲0.5%

ご覧のようにGDPには、名目値と実質値があります。

名目は、金額でみたGDPですので、物価変動分が含まれます。

実質は、数量でみたGDPですので、物価変動分が含まれません。

因みに、数量といっても、あらゆるモノやサービスの生産量を定量的に統計する術がありません。

よって、数量でみる実質GDPも便宜的に〇〇円という単位で統計されます。

数量なのに円?…ここがGDP統計を解りにくくしているところかと思います。

要するに、名目GDPは下のような計算式ではじき出されます…
実質GDP  ×  GDPデフレーター(インフレ率) = 名目GDP

ところが実際には、実質GDPを統計的に確認することができませんので、統計的に確認可能な「名目GDP」と「GDPデフレーター」を使って実質GDPを割り出しています。

なので…
名目GDP ÷ GDPデフレーター = 実質GDP
となります。

GDPデフレーターとは、インフレ率(物価変動率)のことです。

もうお解りだと思いますが、GDPデフレーターというインフレ率が名目GDPをマイナスにさせるほどマイナス化してしまうと、経済が成長していなくても統計上は実質GDPが上昇してしまうのです。

下のグラフは、2014年4月消費税増税(5%→8%)以降のGDPデフレーターの推移です。

ご覧のとおり、2014年4月の増税以降の再デフレ化でGDPデフレーターは下がり続けています。

なので物価変動分を含んでいる名目GDPも増えない。

名目GDPが増えないので税収も増えません。(税収は名目GDPに比例します)

いつも言うように、我が国の財政状況を危うくしているのものの正体はデフレです。

繰り返しますが、GDPデフレーターと名目GDPが共にマイナス化すると、景気とは無関係に実質GDPが上昇する統計になっています。

ですので、そこを注意深くみる必要があります。

理想的な経済は、実質GDPもGDPデフレーターも、そして名目GDPも、そのすべてがプラス化しなければなりません。

因みに高度成長期の日本は概ね…
実質GDP +10%
GDPデフレーター +5%
名目GDP +15%
…という理想的な経済でした。

結局、実質GDPが増えている一方で、GDPデフレーターと名目GDPとが共にマイナス化しているということは、働く量(時間も含む)は増えているのにもかかわらず、所得(実質賃金)が一向に上がらない、ということを意味しています。

つまり、働けど働けど楽にならない、という状況です。

なので「実質GDPはプラスになっているので経済情勢は堅調だ」とか言って、喜んでいる人たちは何もわかっていない人です。

今朝も、某テレビ局の経済番組で、〇〇証券の○○エコノミストやらがそのように言ってました。

何の恥ずかしげもなく…