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議会報告 政治・経済

国債発行が個人金融資産を潤沢にしている2017/05/21    

依然として巷には「日本政府の負債が個人金融資産を上回ったら破綻するぅ~」と本気で思っている人々がおられます。

例えば、自民党の石破茂・衆議院議員がその一人です。

我が国では、国務大臣を経験したベテラン政治家でさえこの程度の認識です。

彼らは、政府の国債発行が民間の金融資産の制約を受けていないことすら知らないのです。

下のグラフは、日本の個人金融資産の推移です。

1995年には約1,200兆円だった個人金融資産は、今や1,800兆円にも達しようとする勢いです。

因みに下のグラフのとおり、2015年時点における日本国民一人当たりの個人金融純資産額はドルベースで換算すると世界第4位という水準です。

個人金融資産が増え続けている一つの理由として、デフレ(実質賃金の低下)や将来不安によって国民の貯蓄性向が高まっていることもあるのでしょうが、個人金融資産を増やしているその原資は、意外にも国債という政府の負債なのです。

つまり日本政府は、個人金融資産が潤沢だから国債を発行できているのではありません。

現実はまったくその逆で、政府が国債を発行してきたからこそ個人金融資産が潤沢になったのです。

くどいように掲載させて頂いており恐縮ですが、下のグラフのとおり、政府が負債を増やすと、家計の金融資産もそれと同時に増え続けていることが解ります。

政府が国債を発行する際に借りるおカネは、個人や企業の金融資産(預金)ではなく民間銀行が日銀に保有している日銀当座預金です。

例えば政府が国債を発行すると、国債を購入した民間金融機関の日銀当座預金から政府が日銀に保有している当座預金におカネが移動します。

それを政府は投資や消費という形で支出します。

その時の決済は、主として政府小切手です。

政府小切手を受け取った企業は民間銀行に持ち込んで現金化します。

更にそれが給与等として家計の預金になります。

政府小切手を受け取った民間銀行は、それを日本銀行に持ち込みます。

すると、政府が日銀にもつ当座預金から民間銀行が日銀にもつ当座預金におカネが戻ってくるわけです。

このような資金の循環で個人金融資産が増えてきたわけです。

なので、政府の負債が家計の金融資産を上回ることは物理的にありえないのです。

どうしても政府の負債残高を減らしたいのであれば、一刻もはやくデフレを克服し、名目GDPの拡大と税収増をはかるほかありません。