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議会報告 政治・経済

罪深い新聞2017/05/19    

昨日(5月18日)、内閣府から2017年1月~3月期のGDP速報値が発表されました。

それを日本経済新聞は次のように報道しています。

『1~3月期GDP、年率2.2%増 個人消費がけん引
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFL18HLW_Y7A510C1000000/

内閣府が18日発表した2017年1~3月期の国内総生産(GDP)速報値は、物価変動の影響を除く実質で前期比0.5%増、年率換算では2.2%増だった。プラスは5四半期連続。個人消費が持ち直し、輸出も伸びた。(後略)』

なお日本経済新聞は、下のグラフのように実質GDP成長率の折れ線グラフだけを掲載して「5期連続のプラス成長は約11年ぶり」というキャプションをつけています。

要するに「景気は良くなってますよっ!」と、いかにも言いたげです。

この社は、財務省の御用新聞根性から2014年4月の消費税増税(5%→8%)に賛同したものだから、景気悪化(デフレの深化)という現実を伏せたいが一心でこのような報道を繰り返しています。

まるで戦前の朝日新聞みたいな新聞社だ。

実質GDPがどのように伸びているのかが重要なのですが、それを調べようともしない。

GDPに限らず、経済指標において「実質」とは、物価の変動分を除いた数値を表しています。

一方、物価の変動分を加えた数値を「名目」といいます。

そして、物価変動分を示す指標を「GDPデフレーター」(インフレ率)といいます。

なのでGDPデフレーターの計算式は次のとおりになります。

GDPデフレーター 名目GDP ÷ 実質GDP × 100

ところが、現実的には実質GDPを統計的に把握することは不可能なので、統計的に把握できるGDPデフレーターと名目GDPから逆算して実質GDPを算出しています。

このときの注意点は、GDPデフレーターがマイナスになると、統計上の理由で実質GDPが拡大してしまうことです。

本来、デフレ脱却過程においては、GPDデフレーター、名目GDP、実質GDPのそれぞれが共に上昇していくことになります。

そこで、下のグラフのとおり、GDPデフレーター、名目GDP、実質GDPのそれぞれの増加率の推移をみてみます。

黒色の折れ線グラフがGDPデフレーター、即ちインフレ率(物価水準)です。

消費税を増税(5%→8%)した2014年4月以降、顕著に下がり続けています。

要するに、再デフレ化しているという証です。。

昨日に発表された2017年1月―3月期のGDPデフレーターは、なんと▲0.6です。

ゆえに、実質GDPが上昇しているようにみえています。

また日本経済新聞は、実質GDPが持ち直している理由として(現実には持ち直していない!)「輸出が伸びた」ことを挙げています。

これもインチキで、「輸出が伸びている」と言っても、その寄与度はわずか0.4%です。

もっと深刻なのは輸入です。

輸入は▲0.2%で、2四半期連続で減少しています。

要するに、デフレによる内需の弱さが顕著にでているということです。

それなのに日本経済新聞は「個人消費が持ち直している」と言い切っているところがすごい。

個人消費が持ち直しているなら、GDPデフレーター(インフレ率)がマイナスになるはずなどなかろうに…

現在の日本に必要なのは、インフレ率と実質賃金の上昇をともなう実質GDPの上昇です。

それを可能にするのは、財政支出の拡大によるデフレからの脱却です。

それを阻んでいるのが「日本は国の借金で破綻するぅ~」という、いわゆる「日本財政破綻論」なる大嘘です。

この大嘘を世に広め困惑させている新聞の一つが『日本経済新聞』です。

どこまで罪深い新聞なのか…