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議会報告 川崎市政

川崎の市内経済は再びデフレ化2017/05/15    

川崎の市内経済が、再デフレ化しています。

下のグラフは、川崎市における生鮮食品とエネルギーを除いた総合消費者物価指数(コアコアCPI)の前年同月比の推移です。

主要エネルギーを輸入に依存する我が国ではエネルギー価格の変動分を除き、また日常的に購入される生鮮食品の価格変動分をも除いた「コアコアCPI」でインフレ率をみるのが一般的です。

この数カ月の推移をみますと、昨年2月(+0.9)をピークに下がり続けて、今年の3月は再びマイナス(▲0.1)になりました。

ただピークといっても、昨年2月といえば閏月によってその分が上乗せされていますので、それを差し引くともっと低い数字になります。

因みに、日本銀行が指標としているエネルギー価格を含めた消費者物価指数、いわゆる「コアCPI」でも、川崎市の3月のインフレ率は▲0.1でした。

黒田総裁がコミットメントした+2%には遠く及ばず、むしろマイナスなのです。

デフレとは、モノやサービスの購入量が減少することで物価が下がり、物価が下がることでそれ以上に所得が縮小してしまう現象です。

モノやサービスの購入のことを「消費」といいます。

消費の低迷は、現代の世代の貧困化をもたらします。

そしてデフレは、消費のみならず、「投資」をも縮小させます。

投資は未来に獲得する所得を目的にした行動ですので、投資の低迷は未来の世代の貧困化をもたらします。

またデフレというものは、貨幣の価値がモノやサービスの価値よりも高くなってしまう現象です。

即ち、今日の1万円札よりも、明日の1万円札のほうが価値が高いことを意味します。

だから「なるべくおカネを使わずにいたほうがよい」となります。

巷で「ニホンケイザイはハタンするぅ~」と騒いでいる人たちには理解できないかもしれませんが、今の日本はおカネ(貨幣)の価値が高すぎて困っているのです。

つまり、今の日本に求められているのはおカネの価値を下げることなのです。

では、おカネの価値を下げるには、いったいどうすればよいのか?

答えは実に簡単で、おカネの量を増やせばいいだけです。

ところが、おカネというものをどのように定義するのかによって、結果が全く異なります。

日本銀行が増やしている「おカネ」は、民間銀行が日本銀行に保有している「当座預金」というマネタリーベースの一つです。

黒田日銀総裁が就任して依頼、約350兆円ものマネタリーベースというおカネが増えています。

なのに、未だおカネの価値が下がらない。(インフレ率が上がらない)

どうしてか?

それは、日本銀行及び安倍総理による「おカネの定義」が間違っているからです。

デフレ脱却のために必要なおカネとは、「モノやサービスを買うおカネ」のことです。

モノやサービスの購入というおカネの量を増やすことができれば、今よりもおカネの価値が下がり、かつデフレを克服することも可能です。

どんなに民間金融機関が日本銀行に保有している当座預金の残高を増やしたところで、必ずしもそれがモノやサービスの購入に向かうわけではありません。

国民経済では「モノやサービスの購入というおカネ」のことを、「総需要」もしくは「名目GDP」とも呼称します。

つまり、デフレとは総需要の不足であり、もしくは名目GDPの不足でもあります。

デフレの今、その需要不足を埋めることができるのは企業でもなければ家計でもありません。

それができるのは、徴税権を有する地方行政であり、徴税権に加えて通貨発行権をも有している中央政府です。

国民経済には、次のような恒等式があります。

政府部門の収支 + 民間部門の収支 + 海外部門の収支

ここでいうところの収支とは、単年度の資金過不足のことです。

この恒等式は、すべての経済主体が黒字化することは不可能である、と言っています。

例えば、企業や家計などの民間部門も黒字、中央政府や地方行政などの政府部門も黒字、そして貿易収支などの海外部門も黒字になるということは絶対にありえないことを示しています。

また上の恒等式は、「誰かの黒字は誰かの赤字である」ことをも示しています。

そして、デフレ期という民間部門が資金過不足を黒字化している今、いかに民間部門(ここでは企業)に黒字を吐き出させるかがポイントになります。

さらに次の点が最重要ポイントですが、企業の黒字を吐き出させる為には、いったんは政府部門が赤字を拡大させる必要があります。

デフレ脱却のトリガーは行政サイドにあります。

民間部門(企業部門)が黒字を吐き出し景気が回復すると、税収が増えますので政府の財政再建も容易になります。

ところが、市内経済が再デフレ化するなか、あいかわらず川崎市政はプライマリー・バランスの黒字化に必死です。