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議会報告 政治・経済

デフレの副産物2017/05/13    

一昨日、財務省から国際収支統計が発表されました。

『16年度の経常黒字20兆円超 リーマン前の水準回復
アジア輸出堅調、原油安も寄与
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS11H0U_R10C17A5MM0000/

財務省が11日発表した2016年度の国際収支速報によると、海外との総合的な取引状況を示す経常収支は20兆1990億円の黒字となり、15年度比で13.1%増えた。リーマン・ショック前の07年度以来9年ぶりの高水準で、黒字幅は過去3番目の大きさだった。(後略)』

「経常収支が、ひさびさに20兆円を超えたぁ~」と言われると、なんとなく日本経済が良い方向にいっているように聞こえてきます。

確かに悪い話しではないと思いますが、といって、そんなに威張れた話しでもありません。

経常収支は…
①貿易収支
②サービス収支
③第一所得収支(所得収支)
④第二所得収支(経常移転収支)
の4つで構成されています。

そこで、20兆1990億円という経常黒字の内訳をみてみますと…
①貿易収支 → 57,654億円
②サービス収支 → マイナス15,058億円
③所得収支 → 180,356億円
④経常移転収支 → マイナス20,962億円
…です。

ご覧のとおり、黒字の大部分は所得収支の約18兆円です。

所得収支は正式名称が変わって現在では「第一所得収支」と呼ばれていますが、ここでは昔ながらに「所得収支」と呼ばせて頂きます。

所得収支は、外国で働く日本国民の雇用者報酬及び日本が海外に保有している金融資産から得る利子や配当から、外国が日本国内で得たそれを差し引いた総計です。

所得収支の推移をみますと、我が国の所得収支は下のグラフのとおりデフレ以降にうなぎ上りで増えています。

我が国の320兆円を超える対外純資産(世界一)は、主としてこの所得収支と貿易収支の黒字の積み上げです。

しかし、貿易収支が黒字化するのは内需の弱さの結果でもあり、所得収支の黒字化が拡大していくのは日本国内に投資先が乏しい結果でもあります。

要するに、経常収支の黒字化(対外純資産の黒字化)は、長引くデフレの副産物かと思われます。

急がれるのはデフレ脱却と、そのための財政出動です。