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議会報告 政治・経済

フランス大統領選挙2017/05/02    

フランスでは、いよいよ6日後に大統領選挙の決選投票が行われます。

ご承知のとおり、国民戦線のルペン氏と前経済相のマクロン氏との一騎打ちです。

日本のマスコミ報道をみますと、マクロン氏には「中道系独立候補」という冠がつけられ、一方のルペン氏には「極右政党」の冠がつけられて報道されています。

あたかもルペン氏が右に寄り過ぎて危険で、対するマクロン氏は真ん中にいて常識的だ、と言わんばかりです。

昨年の米国大統領選挙で、トランプ氏とクリントン氏とが争ったときもそうでした。

まるで「トランプ氏が大統領になったらとんでもないことになるぞ」というような報道の嵐でした。

英国がEUに残留するのか、それとも離脱するのかを問うた国民投票、いわゆるブレグジットのときもそうで、離脱派は排他的で、残留派は良識的だ、みたいな空気が醸成されていました。

要するに、いま世界では、グローバリズムを否定するだけで、「極右」だの「排他主義」だのと、言われなきレッテルを貼りつけられるようになっています。

このブログの最大のテーマでもありますので、くどいようですがポイントをお浚いします。

グローバリズムとは、グローバルに展開する企業や投資家の利益を最大化することを目的に、「国際協定」に基づいてカネ・モノ・ヒトの国境を越えた移動の自由を最大化することです。

その際、当然のことながら各国の政府規制や国境は邪魔な存在となります。

なので国際協定によって各国政府による規制を撤廃させることになります。

結果、その国がヒト(安い労働力)の流入に制限をかけたいと思っても、国際協定によって政府の規制や国民の主権が制限されていますので、どうにもならないのです。

このように、グローバリズムと国民主権とは絶対に両立しえないので、必ず…
「1%」vs「99%」の世界になります。

そりゃぁ、そうなります。

規制を含めて政府による役割(調整機能)を否定されたら、弱者救済などできません。

EUとは、まさにユーロ・グローバリズムを目的とした統合体であり、各国の主権を奪う「国際協定」そのものです。

そのEUによって主権を奪われているフランスでは、フランス国民の雇用が低賃金の外国移民に奪われ続けていても、国民主権に基づいて外国移民の受け入れに制限を加えることができません。

そんなことをしたら協定違反になりますので。

例えば、いまフランスでは、大学や大学院を卒業しても就職先すらなく、生活保護を受給している国民が大勢います。

フランスの2015年時点での若年層失業率(15~24歳の失業率)は24.7%で、世界ワースト第4位という水準です。

加えてフランスでは、テロが頻発し、治安も悪化。

EU域内では、各国間において国境検査なしで誰でも自由に国境を越えることが可能になっています。

いわゆるシェンゲン協定です。

誰でも自由に、の「誰でも」の中には、テロリストも含まれます。

であるからこそ、ルペン氏率いる国民戦線は、「行き過ぎたグローバリズムを見直して、フランス人のためのフランスに戻そうよ!」と言っています。

そして「フランス国民の主権と国境を取り戻したうえで国を開いていきましょう」と言っているのです。

別にルペン氏は、フランスは鎖国すべきだ、などと言ってはいません。

それを、国民戦線がまるで鎖国主義政党であるかのように喧伝し、極右政党というレッテルを貼りつけているのが今のマスコミなのです。

こうしたマスコミによる偏向報道が功を奏して、フランスの世論調査ではマクロン氏が優位にあるようです。

しかし、トランプ米大統領誕生のときもそうでしたが、あまりにも酷いマスコミの偏向報道に躊躇して、世論調査で本当の意見を回答しない有権者も多くいるようです。

先述したとおり、失業や相次ぐテロへの脅威を背景に、ルペン氏(国民戦線)を支持する人は多いはずです。

結果はどうなるかわかりませんが、もしルペン氏が勝てば、行き過ぎたグローバリズムの是正にむけて世界の動きが加速化するでしょうし、もしルペン氏が負ければ、そのスピードが若干遅くなるだけのことでしょう。

グローバリズムの終わりの始まりは、既に始まっています。