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議会報告 政治・経済

気がつけば、世界第5位の移民受入大国2017/04/24    

さて、注目のフランス大統領選挙です。

仏内務省によれば、昨日(4月23日)に実施されたフランス大統領選の第1回投票は、エマニュエル・マクロン元経済産業デジタル相が得票率で首位にたち、国民戦線のマリーヌ・ルペン党首が2位につけたとのことです。

いずれの候補も過半数に達していないので、5月7日に実施する第2回の決選投票でマクロン候補とルペン候補が争うことになりました。

予想どおり、グローバリズム派(EU派)のマクロン氏と、反グローバリズム派のルペン氏との一騎打ちです。

日本のメディアの基本姿勢をみていると、あいもかわらずグローバリズムを否定する者を「極右」扱いして揶揄しています。

フランスの世論調査では、6:4の比率でマクロン候補が有利とのことですが、昨年の米国大統領選挙で民主党のサンダース票がトランプ氏に流れたように、フランス大統領選でも同じことが起きる可能性は大です。

決戦投票に進めなかった他の候補の顔ぶれを見ますと、メランション候補も
「今のEUでは、民衆が銀行や大資本に服従させられている」と言ってEU批判を展開してきました。

またフィヨン候補も「ヒトの移動の制限」を中心としたEUの改革を要求しています。

加えて、世論調査において、本当は反EUのルペン候補の支持者でありつつも、回答段階では「偽りの不支持」を装っているケースがあります。

米国大統領選の際の、トランプ候補の支持者の一部もそうでした。

そうした「隠れルペン候補支持者」を足し合わせますと、ルペン候補の逆転劇を100%否定することはできないでしょう。

報道をみるかぎり、マクロン候補の主張に全く説得力を感じないのは、グローバリズムの欠点を主張しているルペン候補に対して、あなたは「閉鎖的」だの「排他的」だのと、抽象的な個人攻撃しかできていないことです。

あくまでも「グローバリズムが良い」というのであれば、グローバリズムによるフランスの利点を具体的に説けばいい。

しかし、マクロン候補にはそれができない。

対するルペン候補は、反グローバリズムによるフランスの利点を具体的に説いています。

それにルペン候補は移民について「国家の主権のもとに制限しよう」と言っているにすぎず、べつに「移民を排斥しよう」などと言っているのではありません。

アメリカでトランプ大統領が誕生したこと、あるいはイギリスでブレグジットが決断されたこと、そしてフランスやイタリアで反グローバリズム政党が躍進していること等々、日本国民にはそれらの共通理由が今一つ理解できないかもしれません。

なぜなら、日本におけるグローバリズムの弊害が、未だそれらの国々に比べて小さいからです。

例えば若年層失業率(15歳~24歳の完全失業率)をみてましょう。

例えばフランスでは、大学や大学院を卒業したのに雇用がなく、やむをえず生活保護という若年層失業者が少なくありません。

なぜ、彼らに雇用がないのか?

グローバリズムとは、カネ・モノ・ヒトの国境を越えた移動の自由を最大化するシステムです。

特に問題なのは、ヒトの移動の自由です。

当然、EU域内はヒトの国境を越えた移動が原則自由です。

よって、容赦なく低賃金の外国人労働者がフランス国内に流入してきているのです。

であるからこそ、ルペン候補は移民の受け入れを制限しましょ、と言っているわけです。(※制限であって排斥ではない)

つまり「まず第一にフランス国民のためのフランスにしましょうよ。そのうえで外国移民の皆さんとお付き合いをしていきましょう」ということです。

一方、我が日本国ですが、ひと様の国の心配をしている場合ではなく、2015年の外国人移住者流入者数をみますと、下のグラフのとおり、なんといつのまにか世界第5位に浮上しています。

今や我が国は、世界で5番目の移民受け入れ大国ということです。

繰り返しますが、私は「排斥」を言っているのではありません。

国民の主権にもとづく「制限」を主張しています。

もしフランスでもルペン候補が勝利すると、ブレグジット及びトランプ米大統領誕生につづき、かなり大きな衝撃が世界に走ります。