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議会報告 政治・経済

あのオーストラリアまでもが2017/04/19    

グローバリズムとは、カネ・モノ・ヒトの国境を越えた移動の自由を最大化すること。

人類史上、グローバリズムの時代は二つしかありません。

第一次グローバリズム時代は、1820年代から1919年まで。

第二次グローバリズム時代は、1950年代から現在まで。

グローバリズムは覇権国が国際平和を主導してはじめて成立するものです。

そうでないと、おちおち国境を越えることなどできません。

第一次グローバリズムの覇権国は英国でした。

そして第二次グローバリズム、即ち現在の覇権国は米国となります。

覇権国の力が相対的に後退すると、国際平和や貿易秩序を維持することができなくなりますので、当然、グローバリズム体制は揺らぎ、やがて終焉を迎えます。

あのイラク戦争とリーマン・ショックで、米国が覇権国としての力を喪失しはじめたことによって、現在のグローバリズム体勢は揺らいでいます。

例えば、プーチンがクリミアをウクライナから強奪しても、覇権国たる米国は何の軍事行動も起こしませんでした。(しょぼい経済制裁だけ)

あるいは、ISが中東で狼藉の限りをつくしても、中国が南シナ海でA2AD(接近阻止・領域拒否)を展開しても、東シナ海で同盟国の領土が侵食されそうになっても、覇権国としての本格的な軍事行動を起こそうとはしない。

指導者がトランプ氏に代わって、その支持率があまりにも低いものだから、急きょ方針を転換して「強い米国」を演じようとして行われたのが、けっして米軍兵士を危険に曝すことのないシリアとアフガンへの局地的な空爆です。

かつてのように、グランド・ホース(地上軍)を投入するほどの覇権国スピリットはもはやありません。

昨年6月23日のブレグジット、11月8日のトランプ米大統領の誕生、欧州での反EU政党の躍進、今回の北朝鮮危機などなど、一連の出来事はまさにグローバリズムの行き詰まりを象徴してます。

自然、カネ・モノ・ヒトの国境を越えた自由に限界が生じます。

とりわけ、世界では今、ヒトによる国境を越えた移動の自由を制限する動きが広がっています。

あの多文化主義国家、移民国家であるオーストラリアでも、外国人向け就労ビザを厳格化するとのことです。

『オーストラリア、外国人向け就労ビザを厳格化へ=首相
http://jp.reuters.com/article/australia-immigration-idJPKBN17K0QF

オーストラリアのターンブル首相は18日、外国人に人気の「457」一時就労ビザ(査証)を廃止し、より高度な英語力や労働スキルを必要とするビザに置き換える方針を明らかにした。(後略)』

外国人の受け入れに制限をつけるのと、「外国人を排斥する」のとでは、その意味は全く異なるにも関わらず、制限を主張するとすぐに極右扱いする人がいるので困りものです。

オーストラリアの外国人流入者数の推移は下のグラフのとおりです。

更に下のグラフは、ブレグジットを決断し、EU離脱を進める英国の外国人流入者数の推移です。

英国のそれは、オーストラリアのほぼ倍の規模で増えていったことがわかります。

とりわけ、2004年に東欧諸国がEUに加盟したことで急激に東欧移民の流入が増えていきました。

そのことが、ネイティブ英国民の所得を下げ、英国の国家としての統一性を損なう結果となってブレグジットに至ったものと推察します。

大統領選を控えているフランスでも、マリーヌ・ル・ペン氏率いる国民戦線もまた移民の制限を主張して躍進しています。

なのに我が国だけが…

世界の趨勢と逆の方向に向かっています。

さて、話は変わりますが…

本日、来日しているペンス米副大統領が横須賀の空母ロナルド・レーガンを視察します。

その目的は、北朝鮮への圧力の一環として、日米両軍を激励するためだそうです。

私には、北朝鮮への圧力というよりも、これから日本と行う経済対話を優位にするためのデモンストレーションにしか見えません。