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議会報告 政治・経済

経済対話という血を流さない戦争2017/04/15    

いよいよ今日は金日成生誕105周年記念日で、北朝鮮危機第一の山場です。

産経新聞によれば、米ジョンズ・ホプキンズ大の北朝鮮分析サイトが、北朝鮮北東部の豊渓里(プンゲリ)にある核実験場で「実験準備が完了したとみられる」とする商業衛星写真の分析を発表したそうです。

むろんワシントン(トランプ政権)は、北朝鮮が核実験に踏み切る可能性があるとみて警戒を強めています。

米国が空母機動部隊(空母打撃群)で威圧したり、シリアやアフガンで空爆したりするなど、目に見える形での軍事行動を展開する一方、北朝鮮も背水の陣で強気なメッセージを発信して応酬しています。

この数日間、それとは全く別の次元で様々な情報戦が北朝鮮と米国との間で繰り広げられていることでしょう。

むろん、私たちはそれらを目にすることはできません。

そうした情報戦を仕掛けたり、応酬したりできるのもまた軍事力という力の背景(裏付け)があっての賜物です。

現代の「軍事」は、戦争するためのものというよりもむしろ「外交の背景」としての役割が主となっています。

とにもかくにも半島情勢は予断を許しませんが、米朝双方が何らかの折り合いをつけ危機が回避される可能性も十分にあります。

危機を回避し対話をもたらすのもまた、その背景に軍事力という力(戦争準備の力)が存在するからです。

見逃してならないのは、トランプ大統領の「習主席は協力したがっていると思う。北朝鮮は非常に大きな問題であり、中国は厳しく取り組もうとしており、すでに始めてもいる。北朝鮮から中国へ輸出されるはずの石炭を乗せた船はすでに帰されており、これは大きな一歩だ。中国はほかにも多くの措置を行うだろう」という12日の記者会見での発言です。

これは明らかに習近平氏(北京政府)に対する褒め殺しにも近い外交的圧力です。

更には、あれほど「中国は為替操作国だ」と批判していたトランプ氏が、中国を為替操作国と認定しない、と言っています。

『ドル過度に強い、中国を為替操作国に認定せず=トランプ氏
http://jp.reuters.com/article/dollar-trump-idJPKBN17E2SI

(前略)大統領はまた、今週財務省が公表する主要貿易相手国の為替報告書で、中国を為替操作国には認定しないと明らかにした。中国は「為替操作国ではない」と言明。(後略)』

朝鮮半島危機という地政学的要因が、どうやらトランプ米大統領の対中戦略を僅かながらも変化させたようです。

即ち、軍事(安全保障)と経済は一体なのです。

それが政治です。

そこで覚悟しておかねばならないのは私ども日本国、及び日本国民です。

いずれ米国は、今回の北朝鮮危機を含め、安全保障環境にからめて様々な経済的要求を日本に突きつけてくることでしょう。

トランプ政権はTPPという多国間協定には反対しましたが、日本との二国間協定を望んでいます。

北朝鮮危機がつづく中、4月18日には、麻生財務相と米国マイク・ペンス副大統領をヘッドとする日米両政府の経済対話が東京で開催されます。

『日米経済対話、対立回避を模索  北朝鮮情勢にらむ
http://jp.reuters.com/article/usjapan-ecomeeting-idJPKBN17G0CO

日米両政府は18日に東京で開催される経済対話で、自由貿易促進のためのルール作りなど今後の検討課題を中心に協議する方針だ。(後略)』

今後の経済対話で、米国様から「おたく、自分の国を自分で守れないんでしょ。だったら経済面で妥協しなさいよ」と言われるのが目に見えています。

まずは直面する北朝鮮危機への対処に集中しなければなりませんが、それと同時に、経済対話という血を流さない戦争が既にはじまっていることをも私たちは認識しなければならないと思います。

GDP比で1%にも満たない防衛費(軍事力)を背景に、経済対話という血を流さない戦争を果たしてどのように戦うのか…

日本の市場がまた、外資の食いものにされる日が近づいているのでしょうか。