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議会報告 政治・経済

科学者と軍事2017/04/09    

「軍事には利用させない」と、自らの研究成果が安全保障分野に活用されることから一線を画す科学者がいます。

とりわけ戦後日本では、敗戦ショックと占領政策が遂行された結果として、軍事・安全保障に病的なほどのアレルギーをもつ人が多い。

この種の人たちの共通点は、軍事や安全保障について考えないこと、それ事態が「平和の基盤」とさえ思っている節があることです。

『「防衛技術研究=戦争は稚拙!」いまなお〝軍事アレルギー〟の学術界、過去の声明見直しへ視界不良
http://www.sankei.com/west/news/170205/wst1702050026-n1.html

防衛省が大学などを対象に研究費を助成する公募制度をめぐり、賛否が割れている。日本を代表する科学者組織「日本学術会議」には「軍事研究を行わない」とする過去の声明があり、防衛装備品に応用可能となることに警戒感を示す研究者が多い。一方で時代の変化を踏まえ「自衛目的の研究なら認められる」と容認する意見も。学術会議は声明を見直すべきか否か検討しているが、日本の平和を守る観点から〝軍事アレルギー〟を脱却できるのか。(後略)』

文化文明を破壊するのみならず、尊い人命を容赦なく奪うという点で戦争はまちがいなく悪です。

悲しいほどの悪なのに、なぜか人類の歴史は戦争の歴史だと言われて久しい。

皮肉にも、そんな戦争から様々な技術や制度が産み落とされました。

鉄道、航空機、ロケット、人工衛星、原子力エネルギー、コンピューター、インターネット、ラジオ、電子レンジ、「ルンバ」のようなお掃除ロボット、缶詰、正露丸、累進課税、福祉国家、公式統計などなど、これらはすべて戦争もしくは戦争準備を起源としています。

戦争を起こすほどに愚かな人類、その一方で、戦争から学ぶのもまた人類ということなのでしょうか。

1990年代初頭のルワンダの内戦では、およそ80万人が無惨にも虐殺されました。

そのうち10万人以上は、明らかに棍棒で殴り殺されたものであったといいます。

高度な技術やハイテク兵器など存在しなくとも、人類は殺戮を起こすのです。

即ち、いつの時代でも、戦争を起こすのは技術や兵器ではなく人間だということです。

真理としてこの世には、そのすべてが善でできた人間も、そのすべてが悪でできた人間も存在しません。

であるならば、少しでもその悪を抑え、少しでもその善を引き出す政治を実現するほかありません。

包丁は、それをうまく使えば美味しい料理を生み出します。

しかし間違って使えば、ときにヒトを殺す凶器にもなります。

ヒトが死ぬからと言って「俺は絶対に包丁はつくらない」という包丁職人は、最初から包丁職人になどならなければいい。

それと同じように、兵器や軍事というものは、使い方次第で平和や繁栄をもたらし、使い方次第で破壊と衰退をもたらします。

国力(経済力)の源泉は、ヒト・モノ・技術です。

人材力、資本力、技術力と言ってもいい。

これら三つは「掛け算」の関係であって「足し算」ではありません。

ゆえに、どれか一つでも欠けてしまえばゼロの世界です。

軍事転用はいやだぁ、とかなんとか憲法9条みたいなことを言っていたら、技術面での優位性は保てず、国の安全保障力が脆弱化します。

それはかえって戦争リスクを高めることになります。

よく我が国はお隣の国から「日本は歴史(戦争)の反省が足りない」と批判されています。

なるほど、我が国の軍事・国防分野の政府研究開発予算をみると、今やその隣国に負けています。

これではまた「反省が足りない」とお叱りを頂戴してしまいます。

ノーベル科学賞を受賞した動物行動学の権威コンラート・ローレンツは『攻撃』を著したことで有名です。

そこで、上述の「軍事には利用させない」という科学者に告ぐ!

まずは、このローレンツの『攻撃』を科学的に反証してみよ。

それに今後、絶対に電車にも飛行機にも乗るな。

絶対に電子レンジも使うな。

絶対に缶詰も食べるな。