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議会報告 政治・経済

地政学的緊張の高まる世界2017/04/08    

米国が巡航ミサイル・トマホークでシリアの空軍基地を攻撃しました。

アサド政権がサリンなどの化学兵器を使用したことに対する制裁だとか。

すかさずアサドに与するロシアが「非常に深刻な」結果をもたらす可能性があるとして警告。

一方、極東では北朝鮮による核とミサイルの開発が着々と進むなか、韓国軍が北朝鮮全域を射程に収める弾道ミサイルの発射実験に成功しました。

これで北朝鮮中枢への攻撃が可能になったとかならないとか。

いずれにしても、朝鮮半島の地政学的緊張は高まるばかりです。

去る6日にはフィリピンのドゥテルテ大統領が、南シナ海で領有権を主張している無人島や岩礁を占拠するよう軍に命じたとのことです。

これには、南シナ海や東シナ海への海洋進出を進めている北京政府が反発するのは必至です。

ヨーロッパはヨーロッパで、移民問題をはじめテロの頻発で治安への懸念が深まるなどグローバリズムの弊害が至るところで健在化しています。

昨日も、スウェーデンのストックホルムでトラックがショッピング街に突っ込んで死者がでた模様です。

ロベーン首相は記者団に対し「テロである」との見方を示したようです。

ここ数日で、世界情勢の不安化に拍車がかかっています。

といって、べつにこれらはトランプ政権の誕生という特殊事情の結果などではなく、たんにポスト・グローバリズム時代が既に到来しているだけです。

我が国では右も左も、未だ冷戦構造を前提にした政治思想に洗脳されており、左は護憲(憲法9条)が日本を守り、右は日米安保(日米同盟)が日本を守ってくれると信じて疑わない。

いつも言うように、グローバリズムは各国にルールを順守させ国際秩序を維持する覇権国家の存在を必要とします。

第一次グローバリズムは大英帝国が、第二次グローバリズムは米国がそれを担ってきました。

覇権国家が覇権国家としての意志と能力を失ったとき、グローバリズムは終わりを告げます。

今の米国に、ヨーロッパ、中東、東アジアの3ヵ所で同時に軍事展開するだけの力はありません。

冷戦時代ですら、2か所での展開が限界と言われていたぐらいですから。

昨日の米軍によるシリアへの空爆は「北朝鮮にむけた軍事的メッセージで、北朝鮮への抑止になり日本にとっては良いことだ」と主張するテレビコメンテーターがいましたが、果たしてそうでしょうか。

むしろ米国の極東アジアへの関心の薄さを感じさせます。

ワシントン政府が、在日・在韓米軍を危険に曝さないために、あらゆる手段を講じることは確かでしょう。

しかし、日本や韓国に先んじて、米軍が極東アジアのために血をながすことは絶対にありえない。

そんな時代は、とっくの昔に終わっています。

ポスト・グローバリズム時代、即ち世界は今や地政学的緊張の時代に入っています。

それは、護憲(憲法9条)も日米安保(日米同盟)も主権国家の維持に何ら役に立たない時代です。