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議会報告 政治・経済

デフレ大好き小泉君2017/03/30    

自民党の小泉進次郎議員らが、全ての子供が保育や教育などを受けられるよう、社会全体で支える仕組みとして「こども保険」の創設を提言しているとのことです。

『自民・小泉進次郎衆院議員ら「こども保険」創設で幼児教育無償化の財源確保提言 「教育国債」は「未来へのつけ回し」と批判
http://www.sankei.com/economy/news/170329/ecn1703290064-n1.html

小泉進次郎衆院議員ら自民党若手議員でつくる「2020年以降の経済財政構想小委員会」は29日、新たに社会保険料を上乗せして徴収し、幼児教育無償化の財源を生み出す「こども保険」の創設を柱とする提言を発表した。(後略)』

まず財源として約3,400億円を確保し、保険料率は0.1%にして、小学校入学前の子供の児童手当を月5,000円増額することなどを目指しているのだとか。

一方、子供がいない世代にとっては負担が増えるだけという批判に対して、小泉進次郎議員は「0.1%すらも負担だと思うような社会だったら、いつまでたったって子供を社会全体で支える日本なんだって事は言えないと思いますね」と述べています。

突っ込みどころが満載なのですが…

まずもって、小泉進次郎議員が主張されている中で、私が最も理解に苦しむのは「国債発行は悪で、国民負担率(租税負担及び年金や健康保険などの社会保障負担)を引き上げることは善」という、いかにも彼らネオリベ特有の偏見です。

主流派経済学(新古典派経済学)に基づくネオリベラリズムは、とにかく国債発行を嫌います。

いつも言うように、100%自国通貨(円)建てで国債を発行している我が国が財政破綻する可能性はゼロなのに、それでもインチキな財政破綻論を振りかざして、国民に恐怖プロパガンダを煽って国債発行を抑制しようとします。

彼らネオリベラリズムの理屈はこうです…
1)国債を発行し財政支出を拡大すると大きな政府になってしまう。
2)小さな政府にするため、緊縮財政、民営化、規制緩和こそが常に正しい。
3)それによって、医療、介護、教育、防災、防犯、食料、エネルギーなどなど、国民生活の安全保障にかかわる行政サービスが毀損しようとも構わない。
…てな具合です。

ネオリベが小さな政府を志向する理由は、民間企業のビジネスチャンスを拡大するためです。

しかも外資規制なしで。

例えば、各地方自治体が行っている水道事業や地下鉄事業。

これらを例えばコンセッション方式で民営化していくことで、外資を含めた民間ビジネスの拡大を図ることができます。

静岡県の浜松市は、下水道事業をフランスのヴェオリアを中心とする民間企業に委託しました。

いずれ水道事業でも同じことをするのでしょう。

水という、まさに国民生活の安全保障の根本にかかわる分野を、果たして外資を中心とした民間企業に委ねていいのでしょうか。

いいわけがない。

あるいは財政破綻論に絡めて、国民の年金に対する不安を煽りに煽って、やがては民間企業の年金保険に切り替えさせていくのでしょう。

またアフラックですか?

このように彼らの理論パターンは決まっているのです。

そもそも家計の教育費を圧迫している元凶は、なんといっても長引くデフレです。

デフレという所得の低迷で、家計の懐が長期的に圧迫されているのです。

国債発行と政府支出の拡大によって需要不足というデフレを解消し、日本経済を成長軌道にのせることができれば、国民の所得(実質賃金)を拡大していくことは簡単です。

そうすれば、税率を上げなくとも税収は自然に増えていきます

更にはそれによって、日本政府の債務対GDP比率が縮小していくことになります。

それこそが財政再建(財政健全化)なのです。

なので、国債発行は将来へのつけ回しなどではないのですよ、進次郎さん。

不思議なことに小泉議員らネオリベさんたちは、小さな政府を志向するくせに消費税増税などの租税負担や、年金や健康保険などの社会保障負担の拡大には酷く熱心です。

しかし、デフレ期には国債を発行して財政出動を図ることこそがマクロ経済の定石です。

逆にインフレ期には国債発行や財政出動を慎み、税率を引き上げることで需要を抑制するのが定石です。

なのに彼らは、デフレ期に国債発行を抑制させ、租税負担や社会保障負担、即ち国民負担率を引き上げようとする。

なぜかというと、そうすればデフレが長期化するからです。

デフレが長期化するほどに、グローバル企業グローバル投資家たちが利益を上げる機会は増えていきます。

要するにネオリベラリズムとは彼らの論理なのです。

米国には、日本政府にネオリベ的な政策を行わせるよう様々な工作をしているシンクタンクがあるのをご存知でしょうか。

CSIS(戦略国際問題研究所)https://www.csis.org/です。

小泉進次郎議員は、このCSISの研究員であったことを附しておきます。