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議会報告 川崎市政

理念条例には必ず「国家解体思想」が組み込まれている2017/03/26    

1990年代の後半あたりから、我が国の地方行政に「理念条例」なるものが蔓延りはじめました。

理念条例とは、簡単にいうと例えば中学生の生徒手帳に書いてあるような綺麗ごとが並べたてられ、それを条例化(法制化)したものです。

そこには、一見、誰もが否定しがたい巧言(綺麗ごと)が書き連ねられています。

典型的な理念条例として…
『自治基本条例』
『議会基本条例』
『子供の権利条例』
…等があります。

例えば2000年に川崎市で制定された『子供の権利条例』(正式名『川崎市子どもの権利に関する条例』)では、次のような理念(巧言)が謳われています。
・子供は権利の主体である
・子供にはありのままの自分でいる権利がある
・子供には自分のことを自分で決める権利がある

…もうお解り頂けた方もおられると思いますが、このような戯言(巧言)を教育現場に持ち込むと、まともな教育など成り立ちません。(まともな教育とは、教育の本来の目的を達成すること)

例えば不登校児童に対して、親や先生が「嫌でも学校に行きなさい」と指導すると、「子供のありのままの自分でいる権利」侵害、及び「子供の自分のことを自分で決める権利」侵害になり、『子供の権利条例』違反になります。

信じ難いことですが、現在の教育現場では「学校に行きたくないなら、無理して行かなくていいんだよ」という指導が為されています。

考えてみてください。

いずれ会社に就職したとき、「無理して会社に来なくてもいいんだよ」といって給料だけをくれる会社なんてありますか?

たいていの場合、こうした教育を受けてきた人は、「自分に合う会社がない」とか、「自分探しの時間が必要だ」とか言って、まったく社会で通用しない自分と向き合うことになるのです。

いわば、その人は『子供の権利条例』の被害者です。

世には、こうした条例をつくり施行し遂行し、結果として子供をダメにして喜んでいる人たちがいるのです。

一方、地方行政には理念条例のみならず、理念事業というのもあります。

例えば、「多文化共生」事業。

川崎市では、かなり早い時期から「外国人市民施策」なるものが推進されています。

2005年には、全国に先駆けて『川崎市多文化共生社会推進指針』が策定されました。

川崎市当局によれば、指針策定の目的は「国籍や民族、文化の違いを豊かさとして生かし、すべての人が互いに認め合う多文化共生社会の実現に取り組む」ためとのことです。

先述した「自治基本条例」では、市民の定義のなかに外国人市民が含まれています。

当該条例は、その市民に対して市政参加の機会を与えているのですから、これも裏口からの「外国人地方参政権」の事実上の容認です。

驚くことなかれ、川崎市では、特定の外国人に対して、市議会で発言する機会までもが与えられています。

多文化共生の空気が社会的に醸成されていくと、外国人労働者や外国人移民の受け入れ制限について述べることそのものが異端視されていきます。

外国人労働者や外国人移民の受け入れについて「制限すべきだ」と主張するだけで、それは「多文化共生に反する」「外国人を排斥するのか」といった具合に。

いつも言うように、「排斥」「制限」とでは全く意味が異なります。

しかし多文化共生派に言わせると、これらは同じ概念にされてしまうのです。

そこで本日は、下のグラフを見て頂きたいと思います。

上のグラフは、昨年の6月23日に国民投票でブレグジットを決断したイギリスの純移民流入数の推移です。

とりわけ、2004年にハンガリーやポーランドなどの東欧諸国がEUに加盟して以来、イギリスには大量の移民が流入しました。

結果、イギリスのネイティブ国民の雇用は奪われ、実質賃金も下がっていきました。

実質賃金については、2008年からの5年間で、なんと8%も下がっています。

むろん、イギリスの治安は悪化の一途をたどっていきました。

カネ(資本)やモノ(貿易)の移動を自由にするのはいいけれど、さすがにヒト(移民)の流入には耐えきれなくなった、というのがブレグジットの本質ではないでしょうか。

さらに世界銀行が面白い統計を発表しています。

各国の移民人口比率です。

移民人口比率とは、各国の総人口に対する移民人口の割合(比率)のことです。

当該国に住む外国生まれの居住者、あるいは外国籍の居住者の推計人口を移民人口とし、そこには亡命者や難民も含まれています。

それをグラフ化しました。

ご承知のとおり、米国はもともとからして移民によって成り立っている国で、ネイティブ米国人なんておりません。

その米国で、いったいどのようにして移民人口比率をはじき出しているのかよく解りませんが、とりあえず世界銀行の統計をそのままグラフ化して掲載しています。

興味深いのは日本国です。

2015年時点において我が国は僅か1.6%です。

現在、多くの日本国民が外国人労働者や外国人移民に対して寛容なのは、世界的に比較しても我が国は未だ移民人口比率が少ないからなのだと思われます。

しかしながら、外国人労働者や外国人移民を大量に受け入れてから後悔しても遅いのです。

にもかかわらず、安倍政権は着実に外国人労働者の受け入れを続けています。

これ以上の外国人労働者や外国人移民の受け入れは、必ず我が国の将来に禍根をのこすことになります。

国境を越えたヒトの移動の自由を進めてきたグローバリズムの行き詰まりは、そのことの証左です。

ところが、そうした提言をすると、「三宅の発言は多文化共生に反している」という批判を受けるようになっています。

理念条例理念事業には、必ず「国家解体の思想」が構造的に組み込まれているのです。