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議会報告 政治・経済

アベノミクス失政の被害者2017/03/23    

百貨店最大手の三越伊勢丹ホールディングスが、首都圏にある2つのデパートを閉店し、カリスマ経営者として知られた大西洋社長もついに退任に追い込まれました。

百貨店業界については「チャイニーズの爆買」目当ての過剰投資、という面も否めませんが、私に言わせると、三越伊勢丹ホールディングス及び大西社長は明らかに安倍政権の経済失政による被害者です。

老舗百貨店の衰退とファストファッションの台頭を、「消費者の価値観が多様化している結果…」とか言っている人がいますが、たんにアベノミクスがデフレ脱却に失敗した結果として、デフレビジネス(デフレ産業)が更に勃興しているに過ぎません。

デフレの長期化で日本国民の所得は総体として下がりつづけています。

つまり、実質賃金が下がりまくり、エンゲル係数までもが上がりつづけている状況では、個人消費が拡大するはずもなく、所得の伸びない経済構造では百貨店文化が衰退するのも当然です。

ファストファッション、100円ショップ、あるいは派遣業などの、いわゆるデフレ産業が蔓延っているのは、多くの日本国民が貧乏化していることの裏返しです。

それでも経済はうまくいってる、と嘯(うそぶ)く安倍政権。

安倍政権が強調してきた「トリクルダウン(trickle down)」効果はいったいどこにいったのでしょうか。

トリクルダウンとは「ぽたぽたと滴り落ちる」という意味で、富めるものが富めば、貧しいものにも富が自然に滴り落ちる、という考え方です。

即ち、富めるものが富めば、必ず彼らは「消費」や「投資」を拡大する。

そうすれば、必ず日本国民の所得(実質賃金)に滴り落ちる、というものです。

そうした考え方のもと、第二次安倍内閣は「富めるものが富む」ためのネオリベ構造改革を推し進めてきました。

さて、その結果はどのようになったでしょうか。

グラフでお示しします。

まず、株価は間違いなく上がりました。

個人消費はどうでしょう。

下のグラフのとおり、株価ほどには増えておらず、ほぼ横ばい。

次いで、企業の設備投資はどうでしょう。

1997年(デフレ突入)当時を未だ上回っていません。

その一方、下のグラフのとおり、日本企業の動向をみてみますと、内部留保(企業が保有している現金と預金のストック)及び、企業の海外への直接投資が増えています。

滴り落ちるはずの実質賃金は、下のグラフのとおりです。

我が国の実質賃金は、アベノミクス以降も着実に下がりつづけています。

少なくとも、我が国の百貨店文化を維持するには、恒常的な所得(実質賃金)の上昇が必要です。

実質賃金が下がり、エンゲル係数が上昇していく社会では不可能なことです。

なんと安倍政権は、実質賃金を下落させたという点で、憲政史上もっとも国民を貧しくした政権という不名誉な記録を残しました。

安倍総理の名誉はどうでもいいのですが、日本国と日本国民にとって極めて深刻な事態です。

 

我が国の経済が直面している最大の課題は、このデフレ問題及びアベノミクスの失政なのです。

今日は森友学園の籠池氏が国会で証人喚問されます。

きっと、国権の最高機関(予算委員会)は、この森友学園問題で終始することでしょう。