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議会報告 川崎市政

豊洲市場の安全と安心2017/03/22    

報道のとおり、東京都ではいわゆる「豊洲移転問題」が混迷化しています。

都議会百条委員会での石原元都知事の発言を受けて、小池都知事は「法的には安全かもしれないが安心が確保されているわけではない…」と、相変わらず意固地になって、混迷に終止符を打とうという気はさらさらないようです。

豊洲への移転問題に限らず、都政全般をことごとく浜渦元副知事に丸投げしていたとも揶揄されているかつての石原都政を、今更のように糾弾したところで豊洲移転問題の根本的な解決にはならないのではないでしょうか。

また、混迷の本質は、安全性の問題がいつのまにか政治的プロセスの問題へとすり替えられてしまったこと、あるいは安全性の観点でいえば、ほぼ問題のない地下ピットをあえて「地下空洞」と呼称してまで都民の不安を煽ってきたマスコミの歪んだ報道姿勢にあるのではないでしょうか。

自らの支持率を上げたいがためなのか、そうしたマスコミの報道姿勢を小池都知事は利用してきたような感があります。

そして夏の都議選にむけた小池都知事の政治的思惑が、この問題を複雑化させているようにも見受けられます。

過日、私は川崎市議会「予算審査特別委員会」で、いわゆる「地下ピット」について質問をしました。

川崎市では、中学校給食を実施するために、市内3ヵ所に給食センターを設置します。

またそれとは別に、老朽化した本庁舎の建て替えも予定されています。

そこで、それら市内3ヵ所の給食センターや建て替え予定の新庁舎には、いわゆる「地下ピット」は設置されるのか、また設置されるとすればどのような目的で設置されるのか、改めて確認したところです。

結論から申し上げますと、市内3ヵ所の学校給食センターにも、建て替え予定の本庁舎にも地下ピット(マスコミの言うところの地下空洞)が設けられます。

私の質問に対する総務企画局長の答弁は次のとおりでした。

「地下ピットを設ける予定でございます。下室を有する建築物は、地下の床が直接、地盤に接していると湧水が染み出したり、湿度が高くなることにより、地下室の環境が悪くなります。このため、一般的に地下ピットを設け、その空間を利用して、染み出した湧水などを受け止め、ポンプで排出することにより、地下室の環境の悪化を防ぎます。新本庁舎につきましても、湧水を排出する目的で地下ピットを設けるものです。」(抜粋)

答弁にある、「湧水などを受け止め…湧水を排出する目的」がポイントです。

もしも地下ピットが設置されていなかったら、湧水が直接的に建物の床に浸透してきてしまうのです。

豊洲市場にも「地下ピット」及び「ろ過装置」があり、一旦は地下ピットで湧水(地下水)を受け止め、ろ過装置によって安全基準が確認されてから下水処理されるという仕組みになっています。

豊洲市場は、地下ピットとろ過装置があることによって二重三重の安全対策が施されているというわけです。

しかもその地下水は、飲み水などで市場で使用されるわけではありません。

ろ過されて、下水処理されるだけなのです。

そもそも「基準値」には、飲用水の基準とは別に工場が下水に流す際の「排水基準」があります。

排水基準の場合は、飲用水基準より10~100倍の濃度まで許容されています。

その違いについて、現在の報道が全く無視していることも大きな問題です。

因みに、川崎市には南部と北部に、それぞれ卸売市場がありますが、これらの施設には豊洲のような地下ピットは設置されていません。

だからといって川崎の卸売市場が危険だ、という話しではありません。

が、地下ピットやろ過装置があるという点において、豊洲市場のほうがより安全性が高いと言うことができます。

小池都知事は、基準値を超える物質が検出された築地については「コンクリートが打ってあるから安全であり安心だ」と言う一方で、豊洲については「地下ピットやろ過装置が設置されていても安心できない」と主張されており、まことに大きな矛盾を感じます。

科学的見識を有する専門家が「豊洲は安全だ」と言っている以上、その安全性を広く説き、その説明責任を果たすことで都民に安心を与える、それが都知事というリーダーの使命であり役割だと思います。

豊洲移転問題について、その政治的プロセスに欠陥があったというのなら、それはそれで別にやればいい。

選挙だの確執だの野心だの、個人的な政治的思惑で、あえて都民の不安を煽っているようにみえるのは私だけでしょうか。