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議会報告 政治・経済

ポスト「ポスト冷戦」時代2017/03/18    

春といえば、なんとなく麗らかな日和を思わせますが、意外にも荒天の日が多いものです。

安定した冬型の気圧配置が弱まってくることから、好天と悪天が順繰りにおとずれるということなのでしょう。

ひょっとすると、気象予報士泣かせの時期なのかもしれません。

さて、我が国をとりまく国際情勢もまた春の荒天にも増して混迷の時代に突入することが予測されています。

安定した冬型の気圧配置が弱まっていくかのごとく、国際秩序を安定化させてきた米国による一極覇権が揺らいできたからです。

第二次世界大戦ののち、我が国は東西対立の「冷戦構造」と、制約された自由経済たる「ブレトン・ウッズ体制」の恩恵を存分に受けて「軍事無き経済成長」を謳歌してきました。

冷戦時代の米国は、日本をドル経済圏に組み入れること、そして日本をソ連による共産化の防波堤にすることを目的に、安全保障費を肩代わりしてでも日本の経済成長を許してきました。

我が国は、冷戦構造という特殊な平和状態の中、そしてブレトン・ウッズ体制という「金・ドル本位」の固定相場と資本移動の制限をともなう自由貿易によって、内需主導の理想的な経済成長を成し遂げることができたのです。

このような恵まれた国際環境に過剰適応してしまった日本は、米国との同盟関係を強化してさえいれば永遠の平和と経済的繁栄にありつけるのだ、という錯覚に陥ってしまったようです。

しかし、ブレトン・ウッズ体制は1971年のニクソン・ショックで終止符がうたれ、冷戦構造は1990年代初頭には終焉しました。

冷戦は終わったものの、幸いなことに米国がポスト冷戦時代の警察官(軍事的覇者)になったことで、我が国はひきつづき米国による平和を享受することができたのです。

ところが、です。

ソ連という軍事的・思想的脅威を払拭した米国は、経済面での脅威として今度は日本を「経済的仮想敵国」としたのです。

一例をあげると、1991年の米国議会で、当時のCIA長官が「CIAのもつ能力の大部分を対日経済工作に活用する」という趣旨の答弁をしています。

冷戦が終了したと同時に、あからさまに米国は「日米構造協議」や「年次改革要望書」などを通じて、我が国に市場開放はもちろんのこと、新自由主義(ネオリベラリズム)に基づく「構造改革」を強要するようになりました。

それを受け、我が国の親米保守政治家さんたちは、嬉しそうにして日本を弱体化する「ネオリベ的構造改革」を進めてきたのです。

日本でネオリベ的構造改革がはじまったのは橋本内閣からです。

以後、我が国は20年間にわたってデフレです。

デフレという需要不足が、これまで日本が蓄積してきた様々な供給能力を毀損し続けています。

これを国力の低下といいます。

米ソ二大対立の冷戦構造によって「軍事無き経済成長」を成し遂げた日本は、米国一極秩序によるポスト冷戦によって、「軍事無き」どころか「経済なき」国にまで落ちぶれてしまったのです。

今やそのポスト冷戦すらも、米国の退潮によって終わろうとしています。

それなのにまだ、我が国には相変わらず「米国との同盟関係強化こそがぁ~」という時代錯誤な属国根性が蔓延っています。

この種の人たちは、冷戦構造時代の発想から未だ抜け出ることができない人たちなのです。

冷戦が終わり、ポスト冷戦も終わって、国際情勢(世界構造)は更に次の局面に移ろうとしています。

その局面など、彼らには全く想像すらもつかないでしょう。

要するに、冷戦構造時代の発想を捨てきれない人たちは、既に3周遅れなのです。

こうした3周遅れの政治家や官僚やマスコミによって我が国は支配されているのです。