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議会報告 政治・経済

政党不在2017/02/17    

グローバリズムなるものを一般的に定義すると…

国境を越えて地球規模で取引される経済活動といっていい。

世界全体を一つの市場として捉え、モノ・ヒト・カネの移動をできる限り自由にすることで、世界経済全体が活性化されるという考え方に基づいています。

なのでグローバリズムは国境を否定します。

いわば、経済のコスモポリタニズム(地球市民思想)です。

これによって利益を受ける人たちの第一は、いわゆるグローバル投資家であり、グローバル企業家たちです。

しかし現実には、資源国や工業国、あるいは金融資本を多く持っている国など、一部の国にのみ富が集中して勝ち組となり、低開発国は負け組から脱することができないという、国家間の格差を助長してきました。

要するに、ウサイン・ボルトも中学校の陸上部の選手も同じフィールド(土俵)で競争しなさい、というシステムです。

例えば入札制度一つとっても、グローバリズムは一般競争入札を善とし、指名競争入札を悪とします。

まさに一般競争入札は、ウサイン・ボルトも中学生も一緒に競争しなさい、という制度です。

一方、指名競争入札は、中学生は中学生同士で、大学生は大学生同士で、社会人は社会人同士で、プロはプロ同士で、さらにそれぞれの階級や年齢に応じて各種の競争の場を設定し、その中でそれぞれの選手が切磋琢磨して向上していきましょう、という制度です。

でも、それじゃあ、グローバル投資家を株主とする大企業、もしくは外資がいつまでたっても参入できない。

だから彼らはグローバリズムの普及に必死です。

ユーロ・グローバリズムではドイツの一人勝ち状態ですが、例えばギリシャがドイツに競争上の優位に立つことは永遠にないでしょう。

グローバリズムは国家間の格差、すなわち勝ち組と負け組だけでなく、企業間の格差や個人間の格差もつくります。

今や限られた人たちが、世界の金融資産の半分を保有しているとも言われています。

国際NGO「オックスファム」によれば、世界で最も裕福な8人が保有する資産は、世界の人口のうち経済的に恵まれない下から半分にあたる約36億人が保有する資産とほぼ同じだった、という報告書を発表しました。

更には、トップ10の大企業の収益の合計は下位180の貧しい国々の収益以上だったとも。

上位8人の億万長者は以下のとおり…
1位:ビル・ゲイツ(マイクロソフト社創業者)
2位:アマンシオ・オルテガ(スペインの実業家。ZARA創業者)
3位:ウォーレン・バフェット(投資家)
4位: カルロス・スリム・ヘル(メキシコの実業家。中南米最大の携帯電話会社アメリカ・モビルを所有)
5位:ジェフ・ベゾス(Amazon.com創業者)
6位:マーク・ザッカーバーグ(Facebook創業者)
7位:ラリー・エリソン(オラクル創業者)
8位:マイケル・ブルームバーグ(前ニューヨーク市長)

こうした格差の拡大を、グローバリズム、新古典派経済学、ネオリベラリズムに信奉している人たちは「公平な市場競争の結果なのだから当然でしょ!」と平然と言ってのけるわけです。

英国のブレグジット、米国でのトランプ大統領の出現は、こうしたグローバリズムによる弊害や矛盾に対する人々の怒りが背景にあります。

もしも米国大統領がトランプ氏ではなく、バーニー・サンダース氏であったなら、アンチ・グローバリズムの理論がもっと解りやすくスムーズに世界に普及していたことでしょう。

一人勝ちのドイツでさえ、移民問題などを抱えグローバリズムが揺らぎはじめています。

ドイツのEU離脱を最大の目標としている政党であるAfD(ドイツのための選択肢)は、今後さらに躍進していくことでしょう。

反グローバリズムを掲げているフランスの国民戦線のル・ペン党首が大統領になる可能性も十分にあります。

なんたってトランプ氏が米国大統領になるくらいですから、だれがそれを完全否定できようか。

残念なのは、我が日本国。

我が国には、グローバリズムの問題点をまともに批判することのできる政党が一つもありません。